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 マテーラとはどんな町?

マテーラ

マテーラ(Matera)は、イタリア南部にある、洞窟住居「サッシ」で有名な世界遺産の町です。

切り立ったガケに掘られた洞窟と、それに折り重なるように建てられた建物が織りなす独特な風景は、圧巻の一言。イタリアにはユニークな町は多いですが、今まで訪問した町の中で、マテーラが最も衝撃的でした。

「サッシ」が立ち並ぶ旧市街は、20世紀半ばまで、水道も電気も満足に通らず、住民は近代化とは程遠い生活を続けていたそうです。

第二次世界大戦後に、不衛生的という理由から、政府による立ち退き政策がはじまり、サッシの住民は強制移住させられました。

住民が立ち退いた後、マテーラの旧市街は、しばらく人のいない廃墟状態になっていました。あの洞窟住居群が、廃墟状態になっていたなんて、当時のマテーラはどんな雰囲気だったんでしょう。想像を絶します。

その後、1993年にユネスコの世界遺産に登録されたこともあって、マテーラは復活していきます。観光業を営む人々など、徐々にマテーラに住む人が増えてきて、現在では7割程度のサッシに人が住んでいるそうです。

ですが、今でも旧市街の端の方に行くと、放置されたままの廃墟となっているサッシも多く、なかなかコワかったです。日が落ちてから、一人で出歩くのは、ちょっと無理でした(治安が悪いという意味ではなく、何となくコワイという意味で)。

観光地としてのマテーラ人気は、日本でもどんどん高くなってきています。とんがり屋根でおなじみのアルベロベッロからは、車で行けば意外と近い位置にあるので、アルベロベッロに行く方は、ぜひマテーラも訪問することをおすすめします。

アルベロベッロの、あのメルヘンチックなとんがり屋根の町とはあまりにも対照的な、殺伐とした風景に圧倒され、きっと強烈に心に残る旅になると思います。

 マテーラの場所・位置は?

マテーラは、南イタリアの内陸、バジリカータ州に位置します。バジリカータ州でもプーリア州寄りの方にあるので、バーリやアルベロベッロはそこそこ近いです。

マテーラへの詳しいアクセス方法はこちらの記事をどうぞ。

 マテーラには新市街とサッシ地区がある

マテーラ

私は「マテーラ」というと、サッシが広がる町並みだけを想像していたのですが、サッシ地区の上には、マテーラの新市街が広がっています。

新市街は、近代的な町並みで、結構大きな町だったので驚きました。

サッシ地区はこの新市街に隣接はしていますが、新市街から下ったところにあり、新市街を普通に歩いているときには見えません。

サッシが作る原始的な建物群と、近代的な建物が建ち並ぶ新市街が、ほとんど隣同士にあるコントラストもマテーラ独特のものです。

 マテーラ観光に必要な所要時間・日数は?

マテーラ

マテーラは新市街の大きさにも驚きますが、サッシ地区も結構広いです。

サッシ地区はアップダウンが激しく、車の入れない階段の道も多く、歩き回るのには体力を使います。

急ぎ歩きで見て回るにはもったいない町並みなので、最低でも1泊、できれば3泊くらいして、隅々まで歩いて回ることをおすすめしたいです。

私は3泊しましたが、あと1日あってもよかったなと感じるくらいでした。ただ、あまりマテーラに長居すると、あまりの衝撃的な風景に影響を受けすぎて、町を離れられなくなりそうという感じもしたので、3泊くらいがベストとも思いました。

 マテーラ観光におすすめの本・ガイドブック


A13 地球の歩き方 南イタリアとマルタ 2017~2018
地球の歩き方の南イタリア版は、バジリカータ州の中で唯一マテーラを扱っています。観光スポットも丁寧に掲載されていて、この1冊があれば、しっかりマテーラ観光できます。特に2017~18年版は、マテーラの巻頭特集があります。2年に一度ほどの改訂があるので、購入の際は最新の版が発売されていないか確認してください。


南イタリア・プーリアへの旅―青い空と白い迷宮を訪ねて (SHOTOR TRAVEL)
読み物系のガイドブックはこちらがおすすめ。プーリア州がタイトルになっていますが、プーリアからすぐ近くにあるマテーラも、詳しく掲載されています。特に洞窟教会の記述が詳しく、「地球の歩き方」よりも、さらに一歩突っ込んだマテーラ探訪をしたい方にはおすすめの本です。


南イタリアへ! (講談社現代新書)
地中海の都市研究、建築が専門の陣内教授が書いた、硬派な南イタリアの都市案内の本。マテーラの歴史やサッシの仕組みについて、マジメに学習してから行きたい!という方には、この新書がおすすめ。


キリストはエボリで止まった (岩波文庫)
20世紀初頭に、南イタリアの貧しい惨状を、イタリア全土へ伝え、いわゆる「南北格差問題」の端緒となった有名な本。マテーラの洞窟住居での厳しい生活を、生々しく伝える記述があります。読んでみると、マテーラは本全体の主役ではないのですが、やはり読んでからサッシ住居を見学すると、さらに深く感じる部分があると思います。農民の貧窮を訴えた悲痛な本というイメージがあるかもしれませんが、それだけでなく、もっと広い視野で北イタリアと違う南イタリアの世界を捉えていて、「暗い本」ではなく「深い本」でした。硬い文章に抵抗がなければ、ぜひおすすめしたい1冊です。

 マテーラはツアーで行ける?

マテーラは、とんがり屋根の町アルベロベッロと、直線距離が近いため、アルベロベッロと一緒に訪問するツアーがあります。

マテーラとアルベロベッロは、鉄道を使って行くと遠回りになり、直通のバスもないため、観光バスでダイレクトに移動するとスムーズです。

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日本旅行
JALパック
近畿日本ツーリスト 海外ツアー

また、アルベロベッロ発でマテーラへ行くオプショナルツアーは数多くあります。
アルベロベッロ発マテーラ観光(ベルトラ)

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