【目次】
キウーザでぜひ足を運んでほしいのが、崖の上にあるサビオナ修道院地区です。
サビオナ修道院には合計5つの修道院・教会施設があり、本家の修道院は一般公開されていませんが、年間通じて3つの教会(夏期のみ4つ)に入場できます。
崖の上の世界は雰囲気が最高で、キウーザで元気と時間が余っている方は、ぜひサビオナ修道院地区まで上ってみましょう!
このページでは修道院までの行き方と、サビオナ地区の見どころを詳しくガイドします。
サビオナ地区への行き方
サビオナ修道院地区へはキウーザの中心部から徒歩30分ほどの軽いハイキングで行くことができます。上り道のスタート地点がわかりづらいのと、ルートを間違えると30分以上かかる山道に入ることが注意点です。それぞれ詳しく解説していきます。
サビオナ地区へは「Via Crucis」という古道を行く
サビオナ地区へと続く山道は「Via Crucis(ドイツ語ではKreuzweg)」という巡礼用の古道を上っていきます。
キウーザのバッサ地区、ティンネ広場周辺では、このような「Säben→」というような表示が見られます。
Säbenはドイツ語でサビオナ地区の意味なので(キウーザはイタリア語とドイツ語二か国語地域)、この表示を見たらその方向へ行きましょう。
この十字架がかかっている入口は、一見私有地にしか見えないですが、実はここがサビオネ地区へ続く古道への入口です。
十字架の下をくぐって、続いていく階段を上りましょう。
どんどん階段を上ります。
ひたすら上ります。こういった階段や上り道が続くので、ヒールのある靴は不向きです。
5分強ほど上ると、最初にBranzoll城が見えてきます。
Bronzoll城前で右の山道に行かないよう注意!
このBranzoll城近くで、道が二つに分かれています。
標識があり、左に行っても右に行ってもサビオナ地区へ行けると書いてありますが、よく見てください。
上から2番目にはサビオナ地区まで20分と書いてありますが、一番下の右方向を指している標識にはサビオナ地区まで40分となっています。
右側は遠回りの山道ですので(帰りに通りました。本当に遠かった)、よほど山道好きでない限りは、左側へ行きましょう!
こんな風に真下にBranzoll城が遠ざかっていく坂道を上れば、正しい近道です!
途中に葡萄農家や祠を見ながら上る!
サビオナ修道院へと登る道は巡礼路で、途中に小さな祠がいくつかあります。この祠も、道を間違えていないという目印になります。
このあたりは葡萄栽培がさかんで、かわいらしい葡萄農家がありました。
葡萄農家から猫ちゃんが出てきて、何と道を先導してくれました!
猫ちゃんとお別れしても、祠が目印なので心配ありません。祠には遠し番号が振ってあり、番号順に現われます。
ようやくサビオナ地区の城壁と教会が見えてきました。下から上ってちょうど30分くらいかかりました。
サビオナ地区を周る順路
サビオナ地区は、最初に現れるChiesa di Nostra Signora(ノストラ・シニョーラ教会)+Cappella delle Grazie(グラツィエ礼拝堂)→Chiesa del Convento(修道院教会)→Chiesa della Santa Croce(サンタクローチェ教会)の順に周るのがおすすめです。
まずはトイレ?
サビオナ地区のてっぺんまで上ると、まずは無料で使える公衆トイレがあります。
この先の各教会にはトイレがないので、ここで済ませておくと安心です。無人で山の上にあるトイレですが、普通に清潔でした。
トイレの近くには、下の風景を楽しめるスポットもあります。
ノストラ・シニョーラ教会とグラツィエ礼拝堂
最初に現れるのが白くて美しいノストラ・シニョーラ教会です。
このノストラ・シニョーラ教会は内部に美しい絵があるらしいのですが、7~9月しか開いていません。
それ以外の季節は、美しい外観を楽しみましょう。
見落としてしまいそうなのですが、ノストラ・シニョーラの右側に付属しているグラツィエ礼拝堂は、年間通じて開いています。
扉は閉まっていますが、鍵がかかっていなくて、中に入れました。
とても小さくて、数人で使う感じの礼拝堂です。
修道院方面へ城壁を歩く!
サビオナ地区ではノストラ・シニョーラ教会だけが離れた場所にあり、他の2つの教会と修道院は、地区の北側にまとまっています。
その北側に向けて城壁に沿って2~3分ほど歩きます。この道が楽しいんです!
城壁と、下界に広がる風景!天空の城ラピュタの登場人物になった気分です!
こんな雰囲気たっぷりのトンネルをくぐったり!
またトンネルがあるし、昔使っていた滑車の跡みたいなものもあるし!
修道院教会とサンタクローチェ教会
崖の上を反対側まで行くと、ピンクの修道院教会が現れます。
修道院教会は、年間通じて開いているので内部見学ができます。
山道の途中にいくつかあった祠は、崖の上まで来ても、通し番号で続いています。
さて、ここからがクライマックスですよ!さらに階段を上り、最後のサンタクローチェ教会を目指します。秘境感たっぷり!
サンタクローチェ教会は、まるで隠れ家のように、教会の全体像が見えない岩のトンネルの中に入口があります。
サンタクローチェ教会の入り口は扉が堅かったので、「閉まってる」と諦めず、少し力を入れて開けてみてください。年中無休なので開いている可能性の方が高いです。
サンタクローチェは、こんな崖の上にひっそりと建っている教会なのに、感動を覚えるような壁画が一面に広がっています。
キリスト教モチーフの絵画から、いかにもチロルらしい葡萄を背負ったクマの絵まであります。
サンタクローチェ教会に入り、「本当に崖の上まで上ってきてよかった!」と思いました。
サビオナ地区から下へどう戻る?
崖の上のサビオナ地区には、もうひとつ、この地区の総本山であるサビオナ修道院がありますが、この修道院はお祈りの場で、観光客向けに開放されていません。
では、サンタ・クローチェ教会からまで来たらどうするか。
選択肢は二つあります。
- 来た道をそのまま戻り下に降りる
- そのまま右方向へ曲がり、ぐるっと崖を回る形で山道ハイキングしながら下へ降りる
- 来た道をノストラ・シニョーラ教会まで戻り、そこから山道に入る
時間がない、脚力に自信がない、山道を歩くような装備でないという場合は、来た道をそのまま戻るのがおすすめです。
山道は本当に山道で、最初に通ってきた道の倍以上は時間がかかります。
こんな道です!「Passeggiata(イタリア語)」もしくは「Promenada(ドイツ語)」と呼ばれる道で、日本語ではぶっちゃけ「散歩道」ですが、散歩というにはハードな道…。
途中でこういうパノラマが見えるので、山道上等!という方は、チャレンジしてもよいです…が、本当にもう一つの舗装された「Via Crucis」と比べると大変ですよ!
私はノストラ・シニョーラ教会まで元の道を戻ったのに、そこから急に興味がわいて、ここで一度合流する山道に入ってしまったのですよ。まあ後悔は…して…いる。
まとめ
キウーザの崖の上、サビオナ修道院地区について、行き方や周り方を解説してみました。
キウーザは日本語での情報が少ない町なので、少しでもこのページがキウーザに行かれる方の手助けになれば嬉しいです!
キウーザはとっても素敵な町なので、北イタリア、特に南チロル方面へ行かれる方は、ぜひ訪問を検討してみてください!