【目次】
中世ファンタジーのような、美しい城壁に囲まれた町・モンタニャーナ。
見ごたえのある城壁はもちろんのこと、他にも魅力的なスポットがたくさんあります。
実際にモンタニャーナへ行き、「ここはおすすめ!」と思った観光名所をご紹介します。
城壁
モンタニャーナを取り巻く城壁は、24の塔と4つの城門があり、保存状態が大変にすばらしいです。
城壁そのものは、町の外から見た方がしっかり見えるので、城門の近くに来たら、門を出て、城壁を外から眺めるのがおすすめです。
城壁を眺める3つのポイントをご紹介します。
南の城門(Porta XX Settembre)
モンタニャーナの鉄道駅から歩いて、町に入るためには、南側の城門をくぐります。
この南門のあたりは、城壁の色が明るく、平原の中、左右に延びていく城壁が綺麗に見えます。
北の城門(Porta Vicenza)
モンタニャーナの北の城門周辺は、城壁に同化したような建物が並び、興味深い風景が見られます。
また、この門から外に出て、城門を見ると、南側から見るのとは、また違った雰囲気が楽しめます。
北の城門の外は、車の交通量が多いので、城壁を眺めるときは、じゅうぶんに注意してください。
ジョルジョーネのポイント
ルネサンス期の画家、ヴェネツィア派の巨匠ジョルジョーネが、モンタニャーナの城壁を描いた素描が、オランダのボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館に残っています。
ジョルジョーネがスケッチをしたと思われるポイントは、特定されています。
城壁の外、北東側で、ジョルジョーネの素描のパネルが、そのポイントに置かれています。
実際の城壁と、素描を見くらべてみると、なかなか楽しめます。
サン・ゼーノ城
サン・ゼーノ城(Castello di San Zeno)は、高さ38メートルの、2つの塔を持つ城塞です。
要塞として作られたお城で、城壁と一体になっています。モンタニャーナの城壁は、このサン・ゼーノ城のあたりが最もカッコイイです。
城壁の中からも見えますが、外から見ると、全体がわかりやすいです。
サン・ゼーノ城の近くには、観光インフォメーションもあります。
ドゥオモ
モンタニャーナのドゥオモ(Duomo)は、後期ゴシック式の外観です。Jacopo Sansovinoの手による大理石の扉があります。
内部はルネサンス様式です。
ファサードの裏側には(扉から入ったら振り向いた側にある壁)、ジョルジョーネ作と言われるフレスコ画『ゴリアテの頭を持つダヴィデ』『ユーディッドのホルフェルネスに対する勝利』があります。
ジョルジョーネの作品だという、確固たる証拠はないとは言え、美しい作品です。
中央の祭壇(下の縦長の絵)には、同じくヴェネツィア派の、ヴェロネーゼの『キリストの変容』(1555年)が飾られています。
ジョルジョーネとヴェロネーゼの絵が鑑賞できるなんて、贅沢なドゥオモです。しかも、無料で入場できます。
惜しむらくは、ヴェロネーゼ作品は、あまり近くまで行けず、遠目でしか鑑賞できません。
その他の作品は、左壁は、「レパントの海戦」(1571年)。左側面のロサリオ礼拝堂には、15世紀に描かれた占星術(星座絵)のフレスコ画。右側の額入りの絵はil Marescalcoの「牛に乗った聖母子と、聖人たち」(16C)などが見どころです。
ピサーノ邸(Villa Pisano)
Villa Pisanoは城壁外、サン・ゼーノ城近くの門を出たところにあります。
15世紀半ばに、ルネサンス期の天才建築家パッラーディオが、ヴェネツィアの貴族Francesco Pisaniの注文で建てた別荘です。
ドーリア式・イオニア式の柱が並び、パッラーディオの、立方体建築の初期の例だそうです。
palazzo Magnavin-Foratti
palazzo Magnavin-Forattiは、傭兵隊長ガッタラメータの妻の家です。
Via Matteottiという通りにある、15世紀のヴェネツィア風のお屋敷です。
ヴェネツィア風というのは、建物の上の部分の装飾のことです。
アーケードの中にある建物ですが、アーケードの外から、ちょっと遠目に全体像を見ると、上の部分が、ヴェネツィアで見るお屋敷に、雰囲気が近い装飾になっているのがわかります。
ちなみに、傭兵隊長ガッタラメータというのは、ヴェネツィアで活躍した傭兵隊長で、パドヴァのサンタントニオ聖堂前に、ドナテッロが作った、有名なガッタラメータ騎馬像があります。
Nativita病院跡
Nativita病院跡は、南門から町にはいって、まっすぐ進んだ場所にあります。
15世紀初頭に貧民救済を行っていた古い病院で、聖母が人々をマントの下に庇護している、『マントの聖母』の彫像が残っています。
現在では、ATMが入っていて、古めかしい建物の下に、ATMのマシーンがあるアンバランスさが目をひきます。
サン・フランチェスコ教会
サン・フランチェスコ教会(La Chiesa di San Francesco)は、古いロマネスク式のファサードを持つ教会。
1700年代に作られたオルガンや、14世紀のフレスコ画、パルマ・イル・ジョーヴァネの『聖母子』があるそうですが、私が行ったときは、残念ながら閉まっていました。
関連記事
モンタニャーナへの行き方!パドヴァやフェラーラから鉄道でアクセス
- イタリア旅行マニアで今まで9回イタリアに足を運んでいます。何度でもイタリアに行く自分のために、イタリア旅行のマニュアルを作成したのがこのサイトです。
- 2024年11月17日宿泊税とは何か?イタリアではホテル代以外の料金が徴収される!
- 2024年11月17日イタリアのホテル朝食のすべて!量が少ないって本当?食べられる時間帯は?
- 2024年11月10日イタリアのホテル/B&B/アパートメント/ホステルの違いは?
- 2024年10月23日イタリアのホテル手配におすすめのホテル予約サイトはこの3つ!