【目次】
スポレートってどんな町?
スポレートは、イタリア内陸部・ウンブリア州の、山岳地帯にある町です。ウンブリア州の多くの町と同じように、旧市街は高台にあるため、スポレートの鉄道駅からはバスで向かいます。
フィリッポ・リッピの臨終の地として知られ、ドゥオモにはフィリッポ・リッピのフレスコ画の傑作『聖母の戴冠』『受胎告知』などが残ります。
また、ゲーテもイタリア旅行中に訪れた町で、『イタリア紀行』に書き残している、雄大な「塔の橋」も見逃せません。
日本ではあまり有名ではない町ですが、隠れた名所としておすすめです。
スポレートのユニークな歴史
スポレートの歴史はなかなか面白く、歴史は古代ローマ以前にさかのぼり、町には古代遺跡が複数残されています。
その後、ロンゴバルド族がイタリアを支配していた時代に、ロンゴバルド族の国スポレート公国が成立しました。
ロンゴバルド族は、「ロンバルディア州」の語源と言われ、北イタリアと関わりが深いというイメージが強いのですが、飛び地のように中部イタリアにはスポレート公国、南イタリアにはベネヴェント公国を築いています。
このロンゴバルド族の足跡は、スポレートの旧市街の外に、サン・サルヴァトーレ聖堂と、クリトゥンノの小神殿が残されていて、これらのロンゴバルド族の遺産は、世界遺産に登録されています。
ウンブリア州はこぎれいな田舎町が多いのですが、スポレートはローマに地理的に近いこともあってか、庶民的な活気がありました。
ウンブリアの静けさと、ローマ(もしくはランゴバルド族の残留思念?)のカオスを両方合わせ持った、味わい深い町です。
ウンブリア州に滞在する予定がある方には、ウンブリアの町の中では、ちょっと変わった雰囲気を持つこのスポレートの訪問を、ぜひおすすめしたいです!
スポレートの位置・場所は?
スポレートは、中部イタリア、ウンブリア州の南部に位置します。マルケ州やアブルッツォ州との、州境に近い場所にあります。
スポレート観光に必要な所要時間は?
スポレートの旧市街は、ものすごく小さな町ということはありませんが、見どころは町の東側に集まっているので、旧市街の観光は徒歩でじゅうぶんです。
旧市街をまわるだけなら、半日~丸一日あればじゅうぶんなので、ペルージャやアッシジあたりからの日帰り旅行でもOKです。
ただし、スポレートは、旧市街の外にサン・サルヴァトーレ聖堂、郊外にクリトゥンノの小神殿と、世界遺産を抱えています。
サン・サルヴァトーレ聖堂は、旧市街から徒歩20分程度なので、予定に何とか組み込めると思いますが、クリトゥンノの小神殿は、バスでアクセスする必要があり、しかもバスは本数が少ないので、クリトゥンノまで行きたい場合は、スポレートに宿泊した方がよいでしょう。
私はアッシジからスポレートに日帰りしましたが、その時の印象だと、スポレートは宿泊して楽しむのもよさそうな町だな、と感じました。
スポレートにもエスカレーター&エレベーターができた!
最近、イタリア中部の丘陵都市は、エスカレーターやエレベーターが創設されて便利になってきています。
スポレートも、旧市街の車の通行が制限されていることもあり、駐車場と旧市街を結ぶエスカレーターやエレベーターが3ルートほど作られたようです。
その中で、観光客に便利なルートは、ポンツィニアーナ門と、高台のアルボルノツィアーナ城塞を結んでいるエスカレーターでしょう。
スポレートのエスカレーター&エレベーターの地図は、スポレートの公式サイトから見ることが出来ます。
青い矢印の下、囲んでいる「Mappa~」をクリックすると、エスカレーターとエレベーターの位置が描かれた地図を見ることができます。
このエスカレーター&エレベーターは、24時間運転ではありません。どのエスカレーターも夜8時くらいまでは動いているようですが、詳しくは、イタリア語ですが、運営している会社(?)のサイトで時間をご確認くださいませ。
スポレートのカジュアルレストラン Taverna dei Duchi
私はスポレートに行った際、病み上がりで、食欲があまりなかったため、本格的なレストランには入りませんでした。
カジュアルで、地元の人たちが気軽に入っていくお店を見かけたので、入店して、少しだけオーダーしました。
たまたま飛び込みで入ったのが、「Taverna dei Duchi」。このお店では、地元の食材を使った素朴な料理を、リーズナブルなお値段で食べられます。
イタリアでは珍しく、コペルタ(テーブル料)もなく、もっと珍しいことに、お水もタダでした。
旅行先で食べる最高級のグルメというお店ではありませんが、カジュアルに食事を済ませたい方や、地元の人たちが普通に使う大衆食堂体験をしてみたい方におすすめです。
スポレート旅行におすすめの本
地球の歩き方の中部イタリア版は、スポレート情報が詳しく、観光にはこのガイドブック1冊あればじゅうぶんです。クリトゥンノの小神殿も掲載されています。購入の際は、最新版かどうか確認しましょう。
ゲーテの「イタリア紀行」の上巻に、スポレートが登場します。
ゲーテの「イタリア紀行」を読破する時間がないという方は、ビジュアル版でさくっと読んでしまいましょう。
スポレートはツアーで行ける?
スポレートを含んだツアーというものは、あまり見かけないです。本当に素敵な町なんですけどね!日本での知名度は低いので、パックツアーには不向きな町なのかもしれません。
大手のツアーではあまり立ち寄ることがないスポレートですが、マニアックなツアーを作る旅行会社などであれば、探してみる価値はあるかもしれません。
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- イタリア旅行マニアで今まで9回イタリアに足を運んでいます。何度でもイタリアに行く自分のために、イタリア旅行のマニュアルを作成したのがこのサイトです。
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