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 ウルビーノとはどんな町?

ウルビーノ

ウルビーノ(Urbino)は、イタリア中部の山深い場所にある、美しいルネサンス都市です。「ウルビーノの歴史地区」は世界遺産に登録されています。

山中に築かれた町なので、けわしい坂道が多いですが、茶系の美しい町並みには、どことなく気品が漂っています。

ドゥオモのまるい屋根と、ドゥカーレ宮殿の二本の塔が印象的な、町の遠景も非常にすばらしく、遠くから見ると、緑の海の中に、堂々と浮かんでいる船のようにも見えます。

ウルビーノは、モンテフェルトロ家が統治していた中世~ルネサンス期に栄えた町です。

中でもフェデリコ・ダ・モンテフェルトロは、芸術を保護する典型的なルネサンス君主として名高く、ピエロ・デッラ・フランチェスカやルカ・シニョレッリなどの芸術家を町に招き、「理想都市」を築きます。

ウルビーノのシンボルのようなドゥカーレ宮殿も、彼の時代に作られ、 宮殿内には、フェデリコ公の書斎が残り、芸術を保護しただけにとどまらない、彼の多才な側面がうかがえます。

またウルビーノは、ラファエロの生誕地としても知られ、けわしい坂道の途中にラファエロの生家が残っています。

この「ラファエロの家」では、若かりし日のラファエロ作品ではないかと言われる、素朴な聖母子のフレスコ画を鑑賞できます。

町中にはウルビーノ大学があり、町中に学を志す若者が多いためか、何となく町全体に理知的な雰囲気があります。

まるでフェデリコ公のルネサンス的理性が、今でも町に残っているような、面白い印象を受けました。

イタリアの他の町とはひと味ちがう、独特な雰囲気を持つ町なので、ちょっと交通が不便ですが、ぜひ訪問をおすすめしたいです。

 ウルビーノの位置・場所は?

ウルビーノは、イタリア中部・緑豊かなマルケ州の、山中に位置します。

地図で見ると、一見フィレンツェやボローニャが近いように見えますが、ウルビーノまで鉄道が通っていないため、フィレンツェやボローニャから日帰りするのは難しいです。

他の観光都市と合わせて訪問するのが難しい場所にあり、なかなか足を運びにくい町です。

私も、ウルビーノにようやく足を踏み入れたのは、6回目のイタリア旅行の時でした。

ウルビーノへのアクセス方法をまとめた記事はこちらです

 ウルビーノ歴史地区の観光に必要な所要時間は?

ウルビーノの坂

ウルビーノは、非常に坂が多く、また、この坂の傾斜がかなりけわしいです。

特にきびしい傾斜なのが、ラファエロの生家があるラファエロ通り。ウルビーノのパノラマスポットも、このラファエロ通りの先にあります。

ウルビーノは小さな町なので、じゅうぶん徒歩で周れる町ですが、このラファエロ通りの坂を何度も往復すると、結構疲れます。

訪問したい場所を決めたら、開館時間などを確かめて、なるべくスムーズな道順を組んだ方がよいです。

また、国立マルケ美術館を兼ねているドゥカーレ宮殿は、じっくり見ようと思えばそれなりに時間がかかります(個人的には時間をかける価値があると思います)。

ウルビーノで最も美しいルネサンス教会であるサン・ベルナルディーノ教会は、郊外にあるので、やはり訪問に時間がかかります。

これらの見どころを全て周ると、一日で見どころは何とか訪問できても、美しいウルビーノの町並みそのものを楽しむ時間はないかもしれません。

そう考えると、ウルビーノを堪能するには、丸2日くらいは必要かな、と思います。

大きな都市からのアクセスが困難なウルビーノですので、日帰りでの滞在では、ピンポイントの観光しかできないと思います。わざわざ時間かけて来たんだから、すぐ帰るのはもったいないですしね。

それでも日帰りするしかないのだよ!という場合は、ドゥカーレ宮殿と、町全体のパノラマ、この2つは必ず見ることをおすすめします。

 ウルビーノ旅行におすすめの本

「地球の歩き方」の中部イタリア版は、トスカーナ、ウンブリア州と合わせて、マルケ州まで掲載されています。ウルビーノの日本語ガイドブックとしては一番詳しいと思います。購入前に最新版かどうか確認しましょう。


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2014年秋発売の「クレア・トラベラー」北部イタリア特集に、ウルビーノも掲載されています。渋いチョイスですね。

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もし、ラファエロの生家に行くなら、ラファエロの生い立ちを知っておきたいところ。2013年に東京であったラファエロ展に合わせて出されたこの本は、写真が多く、読みやすくておすすめです。

もっと渋く、ヴァザーリの書いた「芸術家列伝」でラファエロの生い立ちを読むぜ!という方には、新書版のこちらがおすすめ。

 ウルビーノはツアーで行ける?

ウルビーノは、ラファエロやピエロ・デッラ・フランチェスカの作品が鑑賞でき、日本人好みの控えめな美しさがある町ということもあり、地味に(?)ファンが多いです。

そのため、芸術鑑賞を目的にしたツアーや、ややゆったりめのツアーなどに、ウルビーノが組み込まれることもあります。

ウルビーノは個人旅行では行きにくい場所にあるので、ツアーを利用して行くという選択肢もあります。

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この記事を書いた人
辺獄
辺獄イタリア旅行マニア
イタリア旅行マニアで今まで9回イタリアに足を運んでいます。何度でもイタリアに行く自分のために、イタリア旅行のマニュアルを作成したのがこのサイトです。