【目次】

イタリアに個人旅行で行く方や、ツアーの自由時間を使って好きなレストランに入店する場合は、自力で食事の注文をする必要があります。
イタリアのウェイターさんは言葉が通じなくても、親切にオーダーを手伝ってくれます。
ちょっとドキドキするかもしれませんが、がんばってメニューを選んでみましょう!
このページに書いてあること
- イタリアのメニューは「antipasto」「primo」などカテゴリーに分けて掲載されている
- 「antipasto」「primo」などのカテゴリーを詳しく解説
- メニューによく出てくるイタリア語を紹介
- イタリアのレストランはフルコース注文が必要ではない

それではイタリアのレストランでの注文方法を解説していきます~!
イタリアのレストランのメニューは文字だけ!

イタリアのレストランのメニューは文字だけで、写真が掲載されていることは少ないです。
英語が添えてあっても、どんな料理なのかイマイチ想像できない…。
何を選べばよいかサッパリわからない時は、臆さずにウェイターさんに尋ねてみましょう。

イタリア人は話し好きなので、嫌な顔をされることはほとんどないですよ!
メニューの見方をカテゴリー別に解説!

イタリアのレストランのメニューは、以下のようにカテゴリー分けされて掲載されています。
- 前菜(Antipasto)
- 第一の皿(primo)
- 第二の皿(secondo)
- つけあわせ(contorno)
- 飲み物(bevanda)
- デザート(dessertもしくはdolce)
それぞれのカテゴリーを、ひとつずつ詳しく見ていきましょう!
antipasto/antipasti(前菜)

まず、メニューの一番最初にあることが多いのが「antipasto(アンティパスト)」、もしくは複数形で「antipasti」。日本語では「前菜」です。
生ハムやチーズ、作り置きの野菜料理など、オーダー後にすぐに出てくる料理です。

イタリアのレストランはオーダーした料理が出てくるのが遅く、「前菜を食べながらゆっくり待っててね」みたいなメッセージを感じます。
一度「前菜はいらない」と言ったら、「えっ?待たせるのは悪いから、頼むから注文してくれ!おいしいから!」と言われて、仕方なく注文したことがありました。

でも、そのお店の前菜は本当においしかったです!
冷たい料理が多いため、冬場はオーダーしたくない時もありますが「antipasto caldo(=温かい前菜)」というものを作っているお店もあります。
日本人にとっては前菜は「あくまで前菜」というイメージですが、たまに看板メニューが前菜というお店があります。

前菜の看板メニューの多くは「前菜の盛り合わせ」で、イタリア語だと「antipasto misto(前菜ミックス)」と表記されるのが定番です。
この前菜ミックスが他の前菜メニューより高かったり(€10~20)、「2人前以上からのオーダー」などと条件がついている時は、お店の看板メニューである可能性があります。

もしやこれは…と気になる前菜がある場合は、お店の人に聞いてみましょう。
看板メニューの前菜ミックスは、非常にボリュームがあってそれだけでお腹いっぱいになることがあるので、他のお皿を注文するかどうかは、前菜ミックスを食べ終わってから考えた方がよいです。
前菜メニューによく出てくるイタリア語
- prosciutto crudo…生ハム
- formaggio…チーズ
- verdura(e)…野菜
- pomodori(o)…トマト
primo/primi(第一の皿)

「primo(プリモ)」は第一の皿。前菜の次に出てくる料理です。複数形表記だと「primi」です。

パスタやリゾット、ラビオリなど、主食の炭水化物系の料理が並んでいます。
イタリアではパンやパスタを中に入れることが多いので、スープも「primo」の中にあることが多いです。
プリモによく出てくるイタリア語
- Tagliatelle…平麺パスタ
- penne…ペンネ(筒状の短いパスタ)
- gnocchi…ニョッキ(ジャガイモが練りこんであるパスタ)
- lasagne…ラザニア
- risotto…リゾット
- zuppa…スープ
secondo/secondi(第二の皿)

「secondo(セコンド)」は第二の皿。複数形は「secondi」。
第二の皿というだけあって、プリモを食べ終わった後に出てきます。

セコンドは肉料理・魚料理などのメインディッシュです。
セコンドによく出てくるイタリア語
- manzo…牛肉
- maiale…豚肉
- pollo…鶏肉
- pesce…魚
contorno/contorni(つけ合わせ)

野菜好きの人が知っておくと便利なのが「contorno(コントルノ)」です。複数形は「contorni」。
コントルノとは「つけ合わせ」のことで、セコンドのメイン料理と一緒に食べる、野菜や豆などのサイドメニューになります。

€5前後であまり高くないので、旅行中の野菜不足が気になる時はぜひオーダーしましょう!
ちなみに「antipasto(アンティパスト)」にも野菜料理が多く、コントルノとの違いがわかりづらいですが、料理が出てくる順番が違います。

アンティパストは前菜と訳すだけあって、一番最初に出てきます。単独で食べる料理なので、味付けはしっかりされています。

画像はパエストゥムで食べた前菜の水球モッツァレッラチーズ。ハーブでしっかり味付けされています。

それに対し、コントルノは、セコンドの肉・魚料理と一緒に出てきます。メイン料理と一緒に食べることが前提なので、味付けは抑えめです。

ヴェネツィアでオーダーしたコントルノ。オリーブオイルで蒸した薄い味付けです。
コントルノは味付けが薄い分、たくさん野菜が食べられます。
「野菜をいっぱい食べたい!」という時は、アンティパストの野菜料理よりコントルノの野菜料理がおすすめです。
コントルノによく出てくるイタリア語
- insalata mista…ミックスサラダ
- verdure alla griglia…グリル野菜
bevanda(飲み物)

イタリアのレストランでは日本のように、無料のお水は出てきません。
ワインをオーダーしない場合でも、水はオーダーするのが普通です。

お水はあった方が食べやすいですし、良心的なお店であればお水代をぼったくることはありません。
高級店では瓶入りのミネラルウォーター、カジュアルなお店では普通にペットボトルの水が出てきます。500mlで€1~3程度です。
気をつけたいのは、きちんと指定しないとガス入りの炭酸水が出てくる可能性があります!
炭酸の入っていない水は「acqua minerale naturale(アックア・ミネラーレ・ナトゥラーレ)」、炭酸水は「acqua minerale gassata(アックア・ミネラーレ・ガッサータ)」。
ガス入りでない水を頼みたい場合は、「ノン・ガス」程度でもじゅうぶん通じるので、心配しなくて大丈夫です。

ワインに強いお店は、ワインリストが別のメニューになっていることが多いです。
飲み物メニューによく出てくるイタリア語
- acqua minerale…ミネラルウォーター。ガス無し(naturale)か有り(gassata)かは口頭で伝える
- succo d’arancia…オレンジジュース
- vino rosso…赤ワイン
- vino bianco…白ワイン
- birra…ビール
dessert/dolce(デザート)

イタリア語でデザートは「dessert(デッセルト)」もしくは「dolce(ドルチェ)」です。
食事を食べ終わった頃合いを見計らって、ウェイターさんが「デッセルト?」と聞いてきます。

「当然オーダーしてくれるだろう」という、期待のまなざしで見られることもありますが、もちろんオーダーしなくても大丈夫。
「もうお腹いっぱいです」と仕草付きで伝えれば、やんわりと断れます。

デザートをオーダーしてもしなくても、食後にエスプレッソを飲みたいときは、メニューになくても注文できます。エスプレッソ1杯はだいたい€1~2です。
デザートメニューによく出てくるイタリア語
- torta…ケーキ
- tiramisù…ティラミス
- gelato…ジェラート
- sorbe…シャーベット
- frutta…フルーツ
coperto(サービス料)

メニューの下の方に「coperto(コペルト)」と表記がある場合があります。
これは、サービス料、テーブルチャージ料です。
お店にもよりますが、だいたい€2~4くらい。
イタリアのレストランでは、オーダーしていないパンが出てきることが多いです。

このパン代も、copertoに含まれているので自由に食べて大丈夫です。
ほとんどのレストランはcopertoが会計時に徴収されるので、別途チップを払う必要はありません。
イタリアのレストランではフルコースで注文しなくてもよい

「antipasto(前菜)」「primo(第一の皿)」「secondo(第二の皿)」と、料理が分類されているイタリアのメニューですが、それぞれ一つずつ選んで、フルコースで選ばなければならないわけではありません。
周囲のイタリア人客を見てみると、パスタだけオーダーしていたり、ワインと肉料理だけオーダーしていたりと、皆、好きなように注文しています。
ウェイターさんがオーダーをとる時も、イタリア語会話のスキットにあるような、「前菜は何にしますか?」「Primoは何にしますか?」のような注文の取り方はしません。
こちらからメニューを開いて、指さして「これとこれとこれを下さい」という感じなので、フルコースで注文しなきゃというプレッシャーはありません。


イタリアは食事(というか人生?)を楽しむ文化だとつくづく感じます。難しく考えずに、イタリアの食文化をじっくり楽しみましょう!
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- イタリア旅行マニア
- イタリア旅行マニアで今まで9回イタリアに足を運んでいます。何度でもイタリアに行く自分のために、イタリア旅行のマニュアルを作成したのがこのサイトです。
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