【目次】

2009年に、ローマの中心部ナヴォーナ広場の老舗レストランで、日本人観光客がぼったくり被害に遭ったというニュースが、ひときわメディアを賑わせました。
二人でのディナーで10万円近い金額を請求され、その中には20%ものチップ料金が含まれていたという話でした。
そのレストランが、著名人が来店したこともある有名店で、日本のガイドブックにも掲載されていたのも、さらにショッキングなニュースことでした。

MEMO
お店の名前は「イル・パセット」ですが、この件がイタリアでも騒ぎになり、閉鎖に追い込まれたので、おそらく現在は営業していません(グーグルマップなどで出てこない)。
最近は日本人観光客も用心深くなり、以前ほどぼったくりレストランの被害は聞かなくなりましたが、それでも特に観光地では、ぼったくりレストランに注意が必要です。
イタリアの観光客をターゲットにしたぼったくりレストランには特徴があります。
そのため4つのポイントに気をつけると、レストランでのぼったくりは防ぐことができます。
ぼったくりレストラン被害に遭わない4つの方法
- 客引きしているレストランに入らない
- メニューのないお店に入らない
- 注文した覚えのない料理が出てきたら必ず質問する
- 伝票をきちんとチェックする

この4つのポイントをくわしく解説していきます!
イタリアでは客引きしているレストランは避ける!

イタリアの観光都市の観光客が多い広場では、ウェイターの格好をした人が、客引きをしている風景をよく見ます。
しかしちょっと注意して見てみると、この客引き係の人は、観光客と思われる相手ばかりに声をかけているのに気がつきます。地元の人が前を通っても、スルーします。
要するに、客引きをするレストランは観光客をターゲットにしたお店である可能性が高いです。
観光客をターゲットにしたお店は、観光客はほとんどの場合一見さんで、たとえこのお店で美味しいものを食べたところでリピーター客にはならないため、料理の味に力を入れていないことが多いです。
料理の質は悪いですが、観光客の目につきやすい土地代の高い場所に出店しているので、料理の値段は高くなります。

「高くておいしくない」だけでも、こういったお店には入らない方がよいのですが、悪質な場合は、観光客がイタリア語や現地事情がわからないことにつけこんで、法外な値段を請求することがあります。
CHECK
上述したローマののレストラン事件では「チップは料理代の20%が相場」だなんて言われたそうです。イタリアのレストランでは、サービス代は勘定に含まれることが多く、チップは必要ないことがほとんどです !
客引きしているレストランには入らないというのは、ぼったくりレストランに入らないための大原則です。

特に片言の日本語で話しかけてくる場合は、日本人をターゲットにしているので要注意!
イタリアではメニューのないお店には入らない!

イタリアでのレストランぼったくりの体験談の多くに、メニューを持ってきてもらえずウェイターさんにおまかせする形になったというものがあります。

メニューで金額を確認せずにオーダーしてしまったら、最後に「コース料理」と称して、いくらでも支払いを請求できてしまいます。
CHECK
上述のローマ事件でも、被害者はメニューをウェイターさんにおまかせしてしまっています!
ですが、イタリアには、本当にメニューがない名物店というものも存在します。
メニューのない名店は海鮮料理のお店に多く、その日に仕入れた食材によって用意できる料理が変わるため固定したメニューがなく、シェフやウェイターさんと相談しながらメニューを決めていくというスタイルです。


私もこういうタイプのお店に、パレルモとロコロトンドで入ったことがあります。
そのような場合でも、必ずオーダーする料理の値段は確認してください。イタリアでは値段の話はマナー違反ではありませんし、当然尋ねるべきことです。
頼んだ覚えのない料理が出てきたら必ず確認する!

きちんとメニューを見て自分たちで選んでオーダーしても、さらに上を行かれることがあります。
頼んでもいない料理を、勝手に運んでくるのです!
で、最後に勘定につけ加えて高額請求をする、と。
これ、もちろん「あんたらが勝手に持ってきたものだから払わない」と言えますが、食べてしまうと「でも消費しただろ!」と強気に来られます。
「何だコレ?」と思ったら曖昧にせず食べる前に必ず確認してください。

私はヴェローナで、スープを頼んだはずなのに豆を煮たような皿が出てきて、「こんなの頼んでない」と言ったら、頼んだスープが本当にその料理だったことがありました。
こういうこともありますが、疑問に思ったことは必ずつっこみましょう。イタリアはそういう文化なので、遠慮しなくて大丈夫です。

ただしイタリアのレストランでは、本当に店側のサービスでおまけの料理が出てくることがあります。
きちんとしたお店であれば、おまけ料理を運んでくるときに「これはサービス」「これはプレゼント」と必ず言い添えます。その場合はありがたく頂きましょう。
ちなみにパンはオーダーしなくても出てきます。
パン代はサービス料に含まれるため、食べても追加料金は取られないので安心してください。万が一、パン代を異様に請求された場合は、騒いで抵抗しましょう。
イタリアのレストランの伝票は必ず確認する!

どんなに素晴らしいレストランに入っても、最後に運ばれてくる伝票は必ずチェックしましょう。

ぼったくりでなくても、単純に店側が計算を間違えることもあります 。
イタリアでもらう伝票は、コース料理でない限り、何をどれだけ注文したか、内訳がわかるようになっています。
イタリアのレストランでもらう伝票の見方を解説!

これが、イタリアで一番よく見るタイプの伝票です。左の数字が注文した数、右が値段です。上から順番に解読してみます。
COPERTI(サービス料) | 3人分で€3 |
VINO-BIRRA(ワイン・ビール) | なし |
ACQCA MINERALE(ミネラルウォーター) | 1本で€1 |
PIZZA(ピザ) | なし |
ANTIPASTI(前菜) | なし |
PRIMI PIATTI(第一の皿) | 2皿で€10 |
SECONDO PIATTI(第二の皿) | 2皿で€17 |
CONTORNI(つけあわせ) | 1品で€7 |
FORMAGGI(チーズ) | なし |
FRUTTA(フルーツ) | なし |
DOLCI-DESSERT(デザート) | なし |
CAFFE-LIQUORI(カフェ・食後酒) | 3人分で€6 |
MENU A PREZZO FISSO…(コース料理) | なし |
TOTALE(合計) | €44 |
4という数字が読みにくいですね。イタリア人の4はこんな感じです。
あと、7も独特の書き方になるので注意です。
税は内税で、メニューで見た金額にさらに上乗せされることはありません。たまにこのタイプの詐欺もあるらしいので、気をつけてください。

そこまで神経質になりたくないという人は、自分の想定より多く請求された場合のみ、細かく明細を見ればよいと思います。
イタリアのレストランでぼったくりに遭わないための対策まとめ!

- 客引きしているレストランには入らない
- メニューのないレストランで値段のわからないものをオーダーしない
- 注文した覚えがない料理が出てきたら手をつける前に確認する
- 支払う前に伝票の内容を確認する
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- イタリア旅行マニア
- イタリア旅行マニアで今まで9回イタリアに足を運んでいます。何度でもイタリアに行く自分のために、イタリア旅行のマニュアルを作成したのがこのサイトです。
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