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ウルビーノの最大の観光スポットは、誰に聞いても、「ドゥカーレ宮殿」という答えが返ってくるでしょう。

外観も、内部もすばらしい、ウルビーノのシンボルをご紹介します!

ドゥカーレ宮殿の外観

ウルビーノのドゥカーレ宮殿

ウルビーノのドゥカーレ宮殿は、ウルビーノの最重要人物である、モンテフェルトロ家フェデリコ公の命で建てられました。

複雑な形をしていますが、ルネサンス君主のフェデリコ公によく似合った、全体として調和の取れた美しさのある宮殿です。

私は建築のことに疎いのでよくわかりませんでしたが、建築に詳しい方が見ると、非常に興味深い作りになっているそうです。

私が足を運んだときは、残念ながら有名な二本の塔が工事中で、正面部分も工事中でカバーが掛かっていました。

ですが、ドゥカーレ宮殿の真骨頂は、いろいろな角度から、その美しさが楽しめること。遠景や、後ろ側の美しさは、しっかり楽しむことができました。

正面から見るだけで満足してしまうかもしれませんが、ぜひ裏手に回ったり、バスターミナルのあるメルカターレ広場から見上げたりしてみてください。ドゥカーレ宮殿のさまざまな表情を楽しめます。

また、内部入場の切符を購入しなくても、中庭の回廊から下っていく、地下の部分の見学はできました。

ドゥカーレ宮殿の内部・国立マルケ美術館

ウルビーノのドゥカーレ宮殿

ドゥカーレ宮殿は、外観も美しいですが、内部は美術館になっていて、国立マルケ美術館が入っています。

そして、この国立マルケ美術館の所蔵作品が、派手さはないものの、秀作揃い!必見作品を挙げてみます。

国立マルケ美術館の必見作品6選!

ピエロ・デッラ・フランチェスカ『キリストの笞刑』

ピエロ・デッラ・フランチェスカ『セニガッリアの聖母』

ラファエロ『黙っている女』

ラファエロ『アレッサンドリアの聖カテリーナ』(小さいです!)

ベッルグエテ『フェデリコとその息子グイドバルドの肖像』

作者不詳『理想の都市』(ピエロ・デッラ・フランチェスカの作品では?という意見もありますが、国立マルケ美術館の説明書きでは、「ピエロの作品ではない」と書かれていました)

国立マルケ美術館ではお目当て作品が鑑賞できるか確認を!

さて、ここに必見作品を挙げてみましたが、な・なんと、私が訪問したときは、ピエロ・デッラ・フランチェスカ『セニガッリアの聖母』と、ラファエロ『黙っている女』が、他の美術館に貸し出し中でした!

ウルビーノは、アクセスが不便な町なので、何度も足を運ぶのは難しいので、「次に来たときに見よう」と、なかなか気持ちを切り替えられません。

絶対のお目当て作品がある場合は、公式サイトにメールで問い合わせるなど、事前確認をおすすめします。

また、私が行ったときは工事中で、地球の歩き方の情報とは、展示室が違った作品がありました。

お目当て作品が館内で見つからないときは、スタッフさんにたずねて、見落とさないようにしましょう。

「フェデリコ公の書斎」はドゥカーレ宮殿のハイライト!

さて、ラファエロ作品とピエロ・デッラ・フランチェスカ作品をひとつずつ鑑賞できず、落胆した私でしたが、それでも、ドゥカーレ宮殿内部(国立マルケ美術館)鑑賞は大満足でした。

というのも、このドゥカーレ宮殿内部の、最大の見どころは「フェデリコ公の書斎」で、このお部屋を見ただけで、じゅうぶん満足できたからです。

内部は撮影禁止でしたので、残念ながら画像はありませんが、精密な寄せ木細工で飾られた内装は、フェデリコ公の知性と、芸術への造形の深さが感じられる、素敵な空間でした。

偉人の肖像の半分はレプリカ

フェデリコ公の書斎上部には古代の哲学者・皇帝などの偉人の肖像が、全部で28枚並んでいて、見事です。

ですが、ちょうど半分の14枚が、ナポレオン3世の手によって、ルーブル美術館に持って行かれています。そのため、残念ながら、ルーブルにある14枚はコピー(色がモノクロというかセピア色になって椅子)です。

それでも、半分の14枚の真筆画で、素晴らしい雰囲気を醸し出しています。28枚すべてがここにそろったら、どんなにか素敵だろうと思います。

「フェデリコ公の書斎」の遊び心

フェデリコ公の書斎には、スタッフさんがいて、いろいろ解説をしてくれました。

寄せ木細工で作られた壁は、実は隠し扉になっている箇所があります。スタッフさんが実際に開けてくれましたが、開けなければドアだとは気付かない精巧さです。

この隠し扉とは別に、壁には扉が描かれています(これは書かれた扉で、実際の扉ではない)。

この描かれた扉は、左から見ると内側に閉じているように見え、右からみると外側に開いているように見える、だまし絵効果で描かれています。

また、壁には、楽器や天体観測グッズ、書籍など、フェデリコ公の芸術愛と知的好奇心を示す道具が多数描かれていますが、その中で、笛に注目してみてください。

部屋のどこに自分が移動しても、笛が自分を指しているように錯覚します。

フェデリコ公の書斎には、他にもいろいろな仕掛けがあるそうです。フェデリコ公は、真面目そうに見えて、以外といたずらっ子だったのかもしれませんね。

ドゥカーレ宮殿の塔の内部を見せてもらえた!

ドゥカーレ宮殿の塔

フェデリコ公の書斎で、解説をしてくれたスタッフさんが、普段は閉じている、塔の内部に通じる扉を開けてくれて、塔の内部を見せてくれました!

塔の内部は、らせん状の階段がずっと続いています。

ドゥカーレ宮殿の内部は撮影禁止でしたが、ここだけは、むしろ「写真を撮れ!」と言われました(笑)。

現在、塔の内部は開放されているかどうかはわかりませんが、スタッフさんの裁量次第で、見学できるチャンスがあったことを書いておきます。

ウルビーノのドゥカーレ宮殿鑑賞に必要な所要時間は?

ウルビーノ

ドゥカーレ宮殿の鑑賞は、国立マルケ美術館+フェデリコ公の書斎、他に興味深い部屋を見て回るのに、少なくとも1時間は見積もっておきましょう。

私が行ったときは工事中で入れない部屋があったので、もしかしたら、私が考えているよりも、ドゥカーレ宮殿は広いかもしれません。

美術品をじっくり見たい方は、1時間半~2時間くらいかかるかもしれません。やや多めに見積もっておいて、もし時間があまったら、無料で見学できる、地下の部分などを見に行きましょう。

ドゥカーレ宮殿/国立マルケ美術館
Palazzo Ducale/Galleria Nazionale delle Marche
公式サイト:http://www.gallerianazionalemarche.it/

この記事を書いた人
辺獄
辺獄イタリア旅行マニア
イタリア旅行マニアで今まで9回イタリアに足を運んでいます。何度でもイタリアに行く自分のために、イタリア旅行のマニュアルを作成したのがこのサイトです。