【目次】
アマルフィ海岸には鉄道が通っていない
アマルフィがあるアマルフィ海岸には、鉄道が通っていません。
鉄道が通っていないと言うだけで、イタリアの町は、アクセスの難易度が高くなります。
というのも、電車で行けないということは、バスで行くということ。イタリアのバス事情って、結構旅行者にはハードルが高いんですよね…。
アマルフィ海岸のバスも、わかりやすくはありません。
とはいっても、複雑怪奇と言うほどまではないので、ここはひとつ、頑張ってバスに乗って、アマルフィにたどり着きましょう!
アマルフィへSITASUD社のバスで行く方法
アマルフィ海岸でバスを走らせているのは、「SITASUD」というバス会社です。
「SITA」の南バージョンというような会社名で、シエナやサン・ジミニャーノへ行くときに使うSITA社と同じバス会社です。
シエナやサン・ジミニャーノのSITA社もいろいろ使いにくいんですが、このアマルフィ海岸のSITASUDも、まあ、似たような感じですね…。
でも、アマルフィ海岸へ行く観光客は多いので、心配しすぎる必要はないです。
アマルフィ海岸の、西端の町はソレントという町で、東端はサレルノです。ソレント、もしくはサレルノまでは鉄道でアクセスできます。そこからバスに乗り換えます。
アマルフィはアマルフィ海岸のほぼ真ん中で、ソレントとサレルノどちらからでも、バスに乗って行くことができます。
ソレントからアマルフィへバスで行く
ソレントからアマルフィへは、所要時間1時間40分です。バスの本数は1時間に1本程度です。
ソレントとアマルフィの中間に、「アマルフィ海岸の宝石」と呼ばれる観光地ポジターノがあります。
ソレントから行く場合は右側、アマルフィからソレント方面へ行く場合は左側に座ると、海側の座席になります。
サレルノからアマルフィへバスで行く
サレルノからアマルフィへは、所要時間1時間15分で、本数は1時間に1本程度です。
途中、陶器で有名なヴィエートリ・スル・マーレや、海岸の美しいミノーリ、マイオーリ、ミニ・アマルフィと呼ばれるアトラーニなどを通ります。
サレルノから行く場合は左側、アマルフィからサレルノへ行く場合は右側に座ると、海側です。
アマルフィにはソレントとサレルノ、どちらから行くべき?
ソレントーアマルフィと、サレルノーアマルフィ。
所要時間はサレルノーアマルフィの方が短いですが、アマルフィ海岸の時刻表はあってないようなものなので(後述します)、必ずしもサレルノからの方が早く着くとは限りません。
ソレントとサレルノのどちらからアマルフィへ行くかは、どの町を起点にアマルフィへ向かうかで決めるのがよいです。
ソレントとサレルノ、どちらも鉄道駅がありますが、サレルノにはイタリア鉄道最大手のFS線の駅があるのに対し、ソレント駅は、私鉄のヴェスーヴィオ周遊鉄道の駅です。この基本情報を軸に、どちらから行くか考えます。
ローマ・フィレンツェからアマルフィに行くなら
ローマ、フィレンツェなど、FS線が通っている町から行くなら、サレルノ経由で行くことになります。
サレルノは結構大きな駅なので、特急電車のfrecciaが停まります。
ナポリからアマルフィに行くなら
ナポリは、FS線、ヴェスーヴィオ周遊鉄道のどちらの駅もあるため、サレルノ・ソレントどちらからでもアマルフィに行けます。
ただし、FS線のナポリーサレルノ間は30~40分ですが、ヴェスーヴィオ周遊鉄道のナポリーソレント間は1時間10分かかるので、サレルノ経由の方がおすすめです。
ポンペイからアマルフィに行くなら
ポンペイはFS線とヴェスーヴィオ周遊鉄道、どちらとも通っていて、サレルノとソレント、どちらからでも行けます。
ポンペイからソレントは40分、ポンペイからサレルノは20~30分です。
ただし、ポンペイーサレルノ間は、バスや地下鉄の輸送になることがあり、そうなると時間がかかるので、Trenitalia(FS線)の公式サイトで、所要時間が短い電車の時間を確認しておきましょう。
また、ポンペイの駅は、ヴェスーヴィオ周遊鉄道の駅の方が、ポンペイ遺跡に近いです。ポンペイ遺跡付近からアマルフィ海岸へ向かうなら、ヴェスーヴィオ周遊鉄道を使ってソレント経由で行く方法もありだと思います。
ポンペイには鉄道駅がたくさんあってわかりづらいですが、ソレントへ行くなら、ヴェスーヴィオ周遊鉄道の「ポンペイ・スカーヴィ(Pompei Scavi)駅」から乗ります。間違えやすいので気をつけてください。
カプリ島からアマルフィに行くなら
カプリ島からアマルフィに行くなら、直通の船を利用するのが便利です。
所要時間1時間20分で、運賃は運航会社によりますが、€20前後。
高速フェリーで運航するため、結構揺れる可能性があります。船酔いしやすい人は気をつけてください。
時刻表はカプリ島の公式サイトが見やすいです。
カプリ島の公式サイト「Ferry schedules」の検索窓で、Amaifi-Capri(アマルフィからカプリ島)か、Capri-Amalfi(カプリ島からアマルフィ)を選ぶと、さまざまな船会社の便を、一斉に見れる時刻表が出てきます。
ナポリからアマルフィの直通バスがあるって本当?
非常に本数が少ないのですが、実は、ナポリからアマルフィへの直通バスが存在するそうです。
このバスを走らせているのも「SITASUD」社です。
ナポリ→アマルフィは一日に3本、アマルフィ→ナポリは一日に2本です。所要時間は2時間、日曜日にはいません。アマルフィ→ナポリは、なぜだか早朝しかいません。
ナポリでは、Varco Immacolatellaという、海沿いのバスターミナルから出発するようです。
本数が少ないので、SITASUDの公式サイトで時刻表をしっかり確認しましょう。
SITASUDの公式サイトでの時刻表の見方
アマルフィ海岸の、ほとんどのバスを走らせているSITASUD社の公式サイトでは、バスの時刻表を見ることができます。
このSITASUD社のサイトは、2017年現在英語対応していないので、時刻表の探し方・見方を簡単に説明します。
まずはSITASUD社のサイトへアクセス。
SITASUDのサイトは不安定で、最初に、ホームへ戻るロゴ以外、何も表示されないことがあります。時間をおいてアクセスするか、ロゴを何度かクリックすることで、コンテンツが表示される場合もあります。
こんな画面が出てくるかもしれないので、その場合は「campania(カンパーニア)」を選んで、青いボタンをクリックします。これは行きたい地域を選ぶ窓だと思われます。
メニューから「ORARI(=時刻表)」をクリック。
ずらーっとバス便が出てくるので、その下の「SCARICA PDF」をクリックすると、PDFファイルの時刻表が出てきます。
ここで私が赤で囲っているのが、その上の5120番の、「アマルフィーサレルノ」間のバスの時刻表です。
ちなみにアマルフィーナポリはその下の5020番、アマルフィーソレントは5070番です。
アマルフィ海岸のバスの運賃・料金はどこで確認する?
SITASUD社のサイトでは、時刻表は見れますが、運賃を確認するページが見つかりません。
アマルフィ海岸のバス運賃は、Unico Campaniaのサイトで確認できます。
「Unico Campania」は、カンパーニア州を旅行する人のために、カンパーニア州が一括している公共交通機関の料金体系です。
以前は、アマルフィ海岸の運賃体系は「Unico costiera」として、「Unico Campania」から独立していましたが、現在では統合されています。
アマルフィ海岸の一日乗車券「Costiera SITASUD」
アマルフィ海岸の町を、あちこち周遊するなら、一日乗車券「Costiera SITASUD」の利用も便利です。
€8で、24時間有効。アマルフィ海岸の町で乗り降りできます。
アマルフィ海岸を走るSITASUD社のバスの注意点
アマルフィ海岸のバスは混雑します!
夏でも冬でも車内は混み合うことが多いです。座れない可能性があることは頭に入れておきましょう。
夏場のヒドイ時には、混みすぎで乗れないこともあるらしいです。夏は、運航状況は不透明ですが、船便があるらしいので、船を使った移動ができそうであれば、船利用も視野に入れてよいと思います。
混雑が予想される時間帯のバスは、複数台で運行することもあります。2台続けて「SITASUD」の「AMALFI」行きが来た場合は、どちらに乗ってもOKですが、念のため運転手さんに行き先を確認して乗りましょう。
アマルフィ海岸のバスは遅れることで悪名高いぞ!
アマルフィ海岸のバスは、数十分くらいは余裕で遅れます。時刻表や所要時間は参考程度にしましょう。
また、始発の場合、運転手さんの気分しだいで時刻表より早く(!)出発したことがあるので、早めにバス停に行きましょう。あと、始発でもバスは遅れることありますよ。不思議ですねえ。
アマルフィ海岸のバスは揺れるのでバス酔いに注意を!
アマルフィ海岸では、バスがくねくね道を行くため、かなり揺れます。バス酔いに弱い人はご注意を!
酔い止め薬を持参したり、マフラーやコートなどは脱ぐ、荷物は網棚や足元に置く、など、身体を締め付けないよう、楽な体勢で乗車しましょう。
ちなみに、カーブに差し掛かるたびに、運転手さんがクラクションを盛大に鳴らすのは、対向車に知らせるためらしいですが、なかなか面白いです。
また、海側の座席に座ると、ついつい車窓の写真を撮りたくなりますが、あまりカメラに熱中すると、バス酔いの原因になるので、注意してください。
アマルフィ海岸ではバス停の無い場所でも下車できる!?
私が利用したバスでは、地元の人達は、「フェルマータ(降ります!くらいの意味)」と叫んで、バス停の無い所で下車していました。
おそらく常連客は、バス停間の途中下車が可能なのでしょうが、旅行者にはちょっと難易度が高いですね。
アマルフィに船でアクセスする方法もあることはある
ちらっと触れましたが、アマルフィには、島以外からでも、船でアクセスする方法もあります。
ソレント、ポジターノ、サレルノあたりから船が出ています。
船でアマルフィにアクセスすると、アマルフィの崖が近づいてくる景色に感動するそうです。
しかし、この船便、いまいち運航が不安定で、私がアマルフィへ行った2012年は、「その日に港に行ってみないと船が出るかはわからないよ」と言われました。南イタリア的っ!
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