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「イタリア旅行でバスに乗ると言っても、バスくらい切符買って乗って、目的地で降りりゃあいいんだろ」…と、お思いのそこのアナタ、甘いっ!

いやあ、イタリアでの個人旅行では、これまでバスに何度も泣かされていますよ…

日本の至れり尽くせりのバスサービスがどんなにまぶしく感じることか。ビューティフル・ジャパニーズ・バス!

では、イタリアのバスの何がそんなに問題なのか。

イタリアのバスの問題点報告書

  • バス停が見つからない!
  • バス停近くで切符が買えない!
  • バス停に時刻表がない!
  • バスがなかなか来ない!
  • 交通渋滞でバスが全然進まない!
  • どこで降りればよいのかわからない!
  • 帰りのバス停が見つからない!

…というわけで、イタリア旅行でおすすめなのは歩ける距離の時は歩くことです。

バス停を探したりバスを待ったりしているうちに、歩いたら着くくらいの時間は過ぎてしまいます。

旅で立ち寄る見知らぬ町なら、歩くことで小さな発見もありますしね。

とはいってもイタリア旅行では、バスを利用せざるを得ない場合も出てきます。

というわけで、私がバス利用の際に工夫していることなどを含めて、イタリアでのバスの乗り方を記録しておきます!

イタリアでのバス切符の買い方

イタリアのバスに乗るには切符が必要です。運賃を現金で払うことができないケースがほとんどです。

ですが、イタリアでは車内でバス切符が購入できないことが多いです。

シチリア島だけは例外

シチリア島だけは長距離バス利用であれば、ほとんどの場合バス内で運転手からバス切符を購入できます。

では、どこでバス切符を購入するか?というと、バス乗り場の近くにバスの切符売場(biglitteria=ビギッテリア)があればそこで購入します。

しかし、切符売場はバス乗り場近くに見当たらないことの方が多いです。

では、どこで購入するかというと、近くのタバッキ(「T」のマークが目印の雑貨店)、エディコラ(新聞スタンド店)、バールなどの売店です。

エディコラ

こういった売店では、現金しか使えないことがあるので注意!

また、あまり大きくない町だと、バス切符を売っているお店が一斉に昼休みに入ってしまい、その時間帯には切符を購入できないことがあります。

また、バスで遠足に行ったりした場合、遠足先の町にバス切符を売っているお店がなく、帰りの切符が買えずに困ることもあります。

そういうわけで、イタリア旅行ではバス切符は売店が開いているうちに早めに往復で買っておくことをおすすめします。

バス切符は刻印して初めて有効になるので、バスを利用する日でなくても切符の購入は可能です!

バス切符の値段の相場は?

パレルモのバスチケット

イタリアでは市内バスの値段はたいてい一律で€1~2程度(150~300円)です。

一日券などの方がお得なケースもあります。一日に複数回バス利用する予定がある場合は、あらかじめバス会社のホームページなどで、料金体系を調べておきましょう。

市内バスでなく、イタリアの町どうしを結ぶ中長距離バスの値段はエリアによってまちまちですが、1時間程度のバス乗車であれば€5~15程度です。

バス車内にある自動券売機を使う時の注意点

シラクーサの市内バス

最近のイタリアでは、人口が多い都市の市バス利用の際、バス内に自動券売機を見かけることも増えてきました。

自動券売機での購入方法は難しいこともありますが、周りの地元の人々が教えてくれるので心配ありません。

ただし、自動券売機ではコインしか使えなかったり、お釣りが出ないことも多いので注意しましょう。

またイタリアでは、車内でのバス切符購入はお店で購入するバス切符より1割程度値段が高いことが多いです。

バスの時刻表は公式サイト&インフォメーションで調べよう

イタリアの交通インフラはだいぶ整備されてきて、バス乗り場にも電光掲示板の時刻表が設置されているのも見るようになりました。

ティローロ

しかしそれは利用者が多い路線の場合で、バス停にバスの時刻表が貼っていないことも多々あります。

そのような場合には、ほとんどのバス会社は公式サイトを持っているので、オンラインで時刻表を調べることができます。イタリア語で時刻表は「Orario」です。

しかし、平日ダイヤ・休日ダイヤなどを見分けるのは至難の業。

これが実際の時刻表。上の方が平日、赤いラインの下が祝休日で、時刻の右上にマークがついているものは経路が違うのですが…イタリア語がわからないと読解は難しいですよね。

そんな場合は観光インフォメーションで、「○月×日の時刻表を知りたい」などと尋ねれば、時刻表をプリントアウト(もしくは手書き)してもらえます。

イタリアの町でバス停を探せ!

「イタリア旅行あるある」のひとつ、バス停が見つからずに時間がムダにすぎてしまうこと。

イタリアのバス停探しで頭に入れておきたいこと

  • 地力で探すのが難しい場合は現地の人に積極的に尋ねる
  • 行きのバス停と帰りのバス停が離れていることがある
  • イタリアの車両は右側通行であることを覚えておく

バス停が見つからない時は複数人に尋ねて確認を

カターニア

イタリアではバス停さがしに時間がかかることがあります。

特に駅前や広場など、多くのバス停があるバスターミナルでは、どのバス停から乗ればよいのかわかりづらいです。

ホームに係員がいる鉄道と違って、誰に聞けばいいのかもわかりません。

なので、まずは切符を買うときに売店の店員さんにバス停を尋ねましょう。ただ、教えてくれますが、かなり適当です!

あとは、頑張ってバス停に貼ってある路線図などで、そのバス停に停まる線を確認します。

バスを待ってるヒマそうな現地の人に聞くのもアリですが、現地の人が自信なさそうに答えるときは間違っている可能性が高いので、複数の人に聞いてみましょう。

イタリア人は日本人と違って、尋ねられたことに対して確信がなくても何かを答えます。これは文化の違いで、悪気があるわけではありません。

帰りのバス停が行きのバス停と離れていることがある!

アンヴェルサ

イタリアでは帰りのバス停を探すのに手こずることがあります

帰りのバス停が、日本のように行きのバス停のほぼ反対側にあるわけではなく、とんでもなく遠い場所にあったりするんです!

降りた場所が終点だったらそのまま運転手さんに聞いても良いし、もしどうしても見つからなかったら、現地の人に聞いてみましょう。

「帰れなくなるのでは…」と思うと非常に心細くなり、観光に集中できなくなるので、帰りのバス停とバスの時刻は早めにチェックしておきましょう!

イタリアは右車線通行であることに注意!

ラグーザのバス停

これは、何度イタリアに行ってもやらかしてしまうのですが、イタリアの車は右車線通行であることを頭に入れておきましょう。

うっかり日本の感覚で、反対側のバス停でぽかーんとバスを待ってしまうのは私だけでしょうかねえ。

逆方向のバス停で待っていると、バスが通り過ぎてしまうことがあるので要注意です!(経験あり。必死で呼び止めたら不思議な顔をされました。そりゃそうだよな…)

ちなみに「バス停」は、イタリア語で「fermata(フェルマータ)」。実際にバス停にも「fermata」と表記されていることが多いです。

イタリアでのバスの乗り方

原則は「前乗り・後ろ降り」

イタリアのバスは、原則として前のドアから乗り、後ろのドアから降ります。前乗り・後ろ降り

このルールは結構ルーズなことが多く、混雑時や、移動が面倒な場合などは、地元の人々も適当なドアから乗り降りしています。

切符の刻印を忘れずに!

イタリアではバスに乗ったら切符に刻印が必要です。

刻印機はバス車内にあり、運転席のやや後方にあることが多いです。

上から切符を入れて刻印するタイプと、横から水平に入れて刻印するタイプがあります。

わからなければ、周りの乗客さんたちが親切に教えてくれるので、心配無用です。

刻印を忘れたらどうなるか…ですが、大抵の場合は、どうもなりません。そのままバスを降りて終わりです。

ですがごくたまに、抜き打ちの検札係のスタッフが乗ってきて、乗客の切符をチェックします。

その時に、切符に刻印していないことや、切符を持っていないことがバレたら罰金を科されます。(イタリアのバス会社は、この罰金で儲けているのだというウワサも…。)

「観光客だから知らなかった」は通用しません。結構厳しいです!

ですので、「バスに乗ったらまずポチッと刻印!」と頭に刻み込んでおきましょう。ぽちっとな!

乗客数が少ないバスでは、刻印の代わりに、運転手さんが切符を手で破ったり、日付を書き込むこともあります。

そのような場合は刻印は不要ですが、不安な場合は刻印が必要がどうか尋ねましょう。「ティンブラーレ(イタリア語で「刻印」)?」と聞けば、だいたい通じます。

目的地でしっかり降りるコツ

ロンコロ城近くのバス停

イタリアのバス車内では、停留所のアナウンスがなかったり、聞き取りづらかったりします。

そのため、イタリアのバスは目的地で降車するのが非常に難しいです。

実際に、目的地で降車しそこねる観光客を、今まで何度も見たことがあります。

目的地でちゃんと降りるためには、運転手さんの力を借りましょう。

バスが来たら前方で待ち構えておいて、ドアが開いたら運転手さんに「Va a 〇〇?(ヴァ・ア・〇〇=〇〇まで行きますか?)」と聞きましょう。

このバスがそこに行くとわかっていても聞きましょう。

そうすれば「このバスに〇〇まで行きたい観光客が乗ってる」と認識してもらえるからです。

ティローロのバス

そして、そのまま運転手さんの近くの場所にいましょう。不安そうにしていると、降りる場所を教えてもらえます。

もちろん運転手さんに「着いたら教えてください」と、きちんと伝えられればベストです!大抵の場合、運転手さんは親切に対応してくれます。

そして、運転手さんに「さあ、ここだよ」と教えてもらったら、「ぐらーつぃえ」と丁寧にお礼を言って降りましょう。

pullman(長距離バス)とautobus(市バス)

イタリア旅行で使うバスは、pullman(長距離バス)とautobus(市バス)に大きく分けることができます。

「pullman」はどんなバス?

スド・エスト線の代替バス

pullman(プルマン)は、都市と都市を結ぶ30分以上の距離を走る中長距離バスです。

プルマンは青色が多いです。最近は、白もよく見ます。

長距離バスであってもイタリアのバス車内にトイレがついているのは見たことありません

ただし2時間に1回程度、トイレ休憩に停まることが多いです。

pullmanは、車体下部に荷物入れがあり、スーツケースサイズの荷物を車内に持ち込むことはできません。

また、全席指定のpullmanだと、満席になると乗せてもらえないこともあります。人気路線を利用する場合は、早めの購入が必要です。

  • 長距離バス「プルマン」にトイレはついていない
  • 2時間に1回くらいでトイレ休憩がある
  • スーツケースは車内に持ち込めない。車体下の荷物入れに入れる
  • 満席では乗せてもらえないことがあるので人気路線では予約を

「autobus」はどんなバス?

フェラーラのバス

autobus(アウトブス)は、市内を走るバスです。

市民が頻繁に使っていて、路線図・バス停共に複雑です。オレンジ色、白色、黄色などが多いです。

市内を走る地下鉄やトラムの切符と、共通に使えることもあります。

車内下部に荷物入れはなく、スーツケースなどの大きな荷物も車内に持ち込みます。

車内混雑時に大きな荷物を持っているとスリに狙われることがあります。大都市で市内バスに乗る場合は、じゅうぶんに警戒してください

切符購入時のミニ注意

pullmanとautobusは、走らせているバス会社が違うことが多く、バス切符も共通ではないので切符購入時には注意しましょう

基本的には、単純に「バス切符を下さい」と言うと、市内バスの切符が出てきます。

自分の行き先のバス切符が、「プルマン(中距離バス)」と「アウトブス(市内バス)」どちらの切符を買えばいいかわからないこともあります。

ですが、「~行きのバス切符を下さい」という言い方をすれば、正しい切符を販売してくれるので心配はいりません。

まとめ:バス利用時は旅程に余裕を持って!

  • バス切符は乗車前に売店で早めに購入する
  • 車内での切符購入は割高になるか、購入そのものができないこともある
  • 時刻表は観光インフォメーションで確認するのがおすすめ
  • バス停は見つかりにくいことがあるので複数の人に尋ねて探す
  • 帰りのバス停の場所とバスの時刻を確認しておく
  • バスは前乗り後ろ降り
  • 乗車したら切符に必ず確認を
  • 運転手さんに目的地についたら教えてもらえるようにお願いする
  • 市内バスに乗る時にはスリに注意!

以上のことに留意すれば、問題点の多くは解決できると思います。

残った問題は「4.バスが来ない」と、「5.バスが進まない」

…こればっかりは、どーしよーもないので、バスでの移動が予定にある場合は時間に余裕を持ったプランを立てることをおすすめします。

2011年には、バスが遅れるどころか、時刻表に載っているバスがそもそも来ないという、摩訶不思議な神秘体験にサン・ジミニャーノにて遭遇しました。

旅行オフシーズンなどは、時刻表に載っている便が減数されることがあるので、要注意です。

と言っても、注意しようがないんですけどね…

それにしても、イタリア人は普段どうやって、このわかりにくいバスライフをこなしているのか…。

ちなみに、今までのイタリアで、バスの乗り方に一番苦労したのは、シチリア島のパレルモです。

パレルモのバスでは、おまけにスリにまで遭いかけました。大都市での市バス利用は、本当にじゅうぶん注意してくださいね!

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この記事を書いた人
辺獄
辺獄イタリア旅行マニア
イタリア旅行マニアで今まで9回イタリアに足を運んでいます。何度でもイタリアに行く自分のために、イタリア旅行のマニュアルを作成したのがこのサイトです。