ミラノ 駅

「イタリアで鉄道切符を購入する」というのは、それほど難しいミッションではありません。

それでも、日本との違いに戸惑うこともありますし、小さな町では、切符を売っている場所が見つけられないこともあります。

イタリア個人旅行で鉄道を使う場合は、現地での切符購入について、ノウハウを知っておきましょう。

ここでは、イタリアの主要鉄道であるTrenitalia(FS)の切符について解説します。

イタリアでは鉄道の切符はどこで購入する?

イタリアで鉄道切符を購入できる場所はいくつかありますが、旅行者にとって簡単な方法から順に紹介します。

駅の窓口

イタリアの駅

一番簡単なのが、駅の切符売り場(biglietteria)で、係員さんから切符を買う方法です。

目的地、人数、片道(ソロ・アンダータ)か往復(アンダータ・エ・リトルノ)を伝えて切符を購入します。

窓口で切符購入する際の注意点は、利用者が多い駅では、窓口に長蛇の列ができていることがあるので、乗りたい電車がある場合、早めに駅に到着しておきましょう。

また、大きな駅では、「Freccia(高速列車)」の切符を販売する窓口と、それ以外の切符を販売する窓口が分かれていることがあります。このような場合は、列に並ぶ前に表示がありますので、注意しましょう。

切符売り場の窓口が開いている時間に注意

切符売り場の窓口は、ローマやミラノなど大都市では遅い時間まで開いていますが、利用者が少ない小さい駅では、日本人の感覚では信じられないくらい、短い時間しか開いていないことがあります。

たとえば、観光地としては有名なウンブリア州のアッシジなどは、駅の窓口は土日は閉まり、平日も午後1時~5時までしか開いていませんでした(2010年の状況)。窓口自体はあっても、終日開いている様子が見られない(!)駅もあります。

窓口で切符を買いたい場合は、窓口の開いている時間をしっかり調べておきましょう。だいたい窓口のどこかに書いてあります…が、書いてないこともありました。そういう駅は、きっと、好きな時間に窓口を開けて、適当に閉めたくなったら閉めるんだろうな…。

自動券売機

イタリアの自動券売機

イタリアのほとんどの駅には、日本の駅と同じように、自動券売機があります。

窓口が長蛇、しかもとぐろを巻いている時や、窓口が閉まっている時には、この自動券売機を利用するしかないこともあります。

英語でも操作ができるので、余裕を持ってじっくり操作すれば、切符を購入するのはそれほど難しくありません。

ただし、クレジットカード払いしかできなかったり、自動券売機の周りには、操作方法を教えてチップを要求する目的の(悪質な場合はお釣りをくすねる)ジプシーがたむろしていることがあります。

そんなわけで、私はできるだけ窓口で切符購入するようにしています。

駅併設のタバッキ・エディコラ・バールなどの売店

エディコラ

小さな駅の切符売り場窓口は、閉まっていることが多いと上に書きましたが、切符売り場がよく閉まっている駅では、その代わりとでもいうように、駅の売店で鉄道切符を購入できたりします。

窓口がクローズしていても、自動券売機を利用したくない場合は、ダメ元で、駅に入っている売店に、鉄道切符を購入できないか尋ねてみましょう。

このような売店では、出発駅・到着駅が明記された横長の切符ではなく、移動する距離の長さだけが記された、比較的小さめの切符を渡されたことがあります。「本当にこれで乗れるのかな…?」と不安になりましたが、ちゃんと乗車できました。

ちなみに、この小さな切符にも刻印するスペースがあり、刻印が必要でした。

旅行代理店

イタリアの旅行代理店

どこにも鉄道切符を売っている店が見つからない!と言う場合に、今まで、常に最後の砦となってきたのが、旅行代理店です。

旅行代理店での鉄道切符購入は、今まで2回経験したことがありますが、2回とも、特に手数料は取られませんでした(取られる場合もあると思います)。

2回とも、A4の紙にプリントしたバウチャーを受け取りました。日付と電車が指定されていたため、刻印は不要でした。

旅行代理店は、町中でやみくもに探しても、なかなか見つからないと思います。他に鉄道切符を購入できるお店が見つからない場合は、観光インフォメーションや、地元の人に、近くに旅行代理店がないか教えてもらいましょう。

予約不要の各駅停車(R/RV)の切符は購入当日限り有効に変更!

イタリアの鉄道切符

イタリア旅行者にとって、大きなニュースが2016年8月にありました。

予約がいらない各駅停車のチケットが、購入した当日にしか使えなくなりました。

鉄道の切符が当日限り有効というのは、日本人から見ると「当たり前じゃない?」という感覚ですが、実は今まで、イタリアの鉄道切符は、乗車しない日でも購入でき、刻印しない限り、2ヶ月以内であれば、いつでも使用することができたのです。

私は今まで、旅行の時間節約&切符を確実にゲットしておくために、旅行に使う予定の鉄道切符は、なるべくどこか1つの窓口で、まとめて一気に購入していたのですが、この一括購入ができなくなってしまいました。

さて。チケットが購入当日のみ有効ならば、刻印は不要になりそうなものですが、刻印は今でも必要です。

何でだろう…と思いますが、おそらく、「刻印後の切符は4時間有効」というルールがあるからでしょうね。この「4時間ルール」は、4時間内であれば、目的地までの間の駅での途中下車ができるというルールです。

イタリアの鉄道チケットの見方

イタリア鉄道チケット

こちらは、3月17日に購入した、パドヴァからフェラーラへの一人分の切符です。

①N.1ADULTI…「1」は人数を表しています。二人分の切符を購入すると、ここが「2」になっている切符を1枚渡されることもあれば、「1」になっている切符を2枚用意される場合もあります。

②17/03/17…切符を利用できる日付です。前の数字から順に17日/3月/2017年を表しています。

③パドヴァ(PADOVA)からフェラーラ(FERRARA)行きを表しています。

④座席クラスです。各駅停車はほとんど2等のみです。

⑤切符の値段です。

⑥刻印するスペースです。下の方にもじゃもじゃっと何かがあるのが、刻印した跡です。

切符の内容とお釣りはその場で確認を!

私は、初めてのイタリア旅行で、フィレンツェからピサに行く往復切符を間違えて購入してしまったことがあります。

二人分の切符を購入したはずが、三人分の切符を渡されてしまい、料金も三人分払ってしまいました(しかも往復)。後から見ると、切符の人数を表す欄が(画像の①)、2ではなく3になっていました。

ピサ駅、フィレンツェ駅両方で返金を訴えてみましたが、ダメでした。Trenitaliaの各駅停車切符は、原則、返金・交換はできません。

切符を購入したその場で、切符に表示されている人数、行き先、値段は最低限チェックし、間違いがある場合は、購入したその場で申し出ましょう。

お釣りの間違いにも、後からは応じてくれないので、後ろに他の人が待っていても、その場で確認してから窓口を離れるようにしましょう。

日帰り遠足の場合は往復でのチケット購入が無難

イタリアの電車

宿泊した都市から周辺の町に日帰りで行く場合は、往復でチケットを購入しておきましょう。

遠足先の町の切符売り場が、都合のよい時間に開いているとは限りません。

チケットを往復購入した場合は、往路で復路のチケットに刻印しないように気をつけてください。これも、初めてのイタリア旅行の時に私がやらかしました。

この時は、まだ刻印が6時間有効だったので、6時間以内に戻ってきてセーフでした。現在では刻印の有効期限は4時間ですので、間違えて往路で刻印してしまうと大変です。

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