パスポート

海外旅行で、命と希望の次に大事な物といえば、パスポート!

パスポートは、海外旅行では替えのきかない身分証明書です。パスポートなしで旅行を続けることはできません。

絶対になくさないように、細心の注意を払いたいパスポートですが、どれだけ注意しても、旅先でパスポートを紛失してしまうことがあります。

特にイタリア旅行では、パスポートの入った貴重品入れを盗まれる、バッグごとひったくりor置き引きに遭うなど、スリ・盗難でパスポートをなくしてしまうケースが多いです。

私は幸いにイタリア旅行で、パスポートをなくしたことはありませんが、いつ我が身に降りかかってくるかわからない災難です。

今後、万が一、自分がパスポートを紛失した時に備えて、イタリアでパスポートを紛失した後の行動マニュアルを作ってみました。

パスポート紛失後にやるべきことをざっくりと整理!

イタリアでパスポートをなくした後に、どう動けばいいのか。

まずは、ざっくりと、やるべきことを整理しておきましょう。

警察署で盗難・紛失証明書をもらう

戸籍謄本を用意する

パスポート用の写真を用意する

手続きのための現金を用意する

日本大使館(ローマ)か領事館(ミラノ)へ行く

パスポートの再発行か帰国のための渡航書を発行してもらう

必要ならホテルや航空券の変更

「パスポートの再発行」と「帰国のための渡航書」はどう違う?

パスポートを紛失した場合は、パスポートを再び作るか、「帰国のための渡航書」を入手しなければなりません。

帰国のための渡航書」とは何か、と言うと、日本に帰国するためだけ(飛行機に乗って出入国検査を通るため)の、パスポートの代用品です。

パスポートの再発行には原則2日ほどかかるため、帰国がすぐに迫っている場合には、この「帰国のための渡航書」を作ります。こちらは午前中に申請すれば、その日のうちに用意できます。

あくまでパスポートの代用品なので、イタリアから日本に帰国するためにしか使えません。

また、「すみやかに日本に帰る」意思を確認するため、作成する場合には、航空券(eチケットでもOK)の提示が必要になります。

イタリア以外の空港を経由して乗継便で帰国する場合、経由する空港の外には出れないので注意しましょう。

何はともあれ、まずは落ち着こう!

まさにパスポート紛失してしまい、このページを読んでいる方、そして、このページを読む羽目になってしまっているかもしれない未来の私へ。

とりあえず、落ち着きましょう!

マテーラの猫ちゃん

パスポートをなくしたあなたは、とてつもない悪事をしでかしてしまったわけではありません。文明社会は、こういう事態は、何とかなるような仕組みになっています。

イタリアでパスポートをなくしたのは、あなたが初めてではなく、先人が対処法をしっかり残してくれています。

ゆっくり深呼吸して、ひとつひとつ、やるべきことをこなしていきましょう。

必要書類をそろえよう

パスポートをなくした最寄りの警察署へ行こう

パスポートの再発行、もしくは「帰国のための渡航書」発行のために、必要な書類のひとつが、警察発行の盗難・紛失証明書です。

パスポートをなくしたことに気付いたら、真っ先に最寄りの警察へ行きましょう。

イタリアの警察署は混雑していて時間がかかったり、他の部署に行くように指示されることもあります。

あまり優しい対応を受けられず、ただでさえパスポートをなくしたショック状態のため、さらに追い打ちをかけられることもあるようですが、「今、精神修行中ですが何か?」と自分に言い聞かせて、とにかくも証明書をゲットしましょう。

どうしても自分でゲットするのが難しく感じる場合は、時間のロスになりますが、先に大使館・領事館へ行き、証明書の取得の仕方を教えてもらうのもアリです。

戸籍謄本を用意しよう

必要書類をそろえるための、一番の天王山が、この「戸籍謄本」の用意でしょう。

パスポート再発行でも、「帰国のための渡航書」作成でも、必要になるアイテムです。

この「戸籍謄本」は非常に厄介なもので、自分の本籍地でしか取得できません。

本籍地に住んでいる家族や知人に委任状で委託して、平日に役所に取りに行ってもらう必要があります。

戸籍謄本で必要なのは「原本」!

さて、パスポート再発行のために必要な戸籍謄本は、「原本」になります。

戸籍謄本を日本からFAXしてもらえばOKという情報もありますが、2018年現在では、「原本」が必要になっているようです。

「FAX」&「原本送付の控え」で対応できることも

といっても、原本を日本からイタリアに送ると、日本郵便のEMS(国際スピード郵便)を使って、4~5日はかかります(値段は2200円程度)。

イタリア在住の人や、かなりの長期旅行の人はそれでも大丈夫かもしれませんが、普通の旅行者は、パスポート再発行まで4~5日以上も待てません。

そこでパスポート再発行を急ぎたい場合は、日本から、ひとまず戸籍謄本を大使館(もしくは領事館)宛にFAXしてもらいます。

その上で、原本を大使館(もしくは領事館)にEMSで送り、送付したというEMSの控えをFAXで送るか、控えの画像等をメールで送る形を取るそうです。

要するに、最終的には原本は必要になるけど、急ぎの場合はFAXと、「原本送ったよ!」という証拠があれば、対応してもらえるようです。

ですが、こういった事情は、その時々で変わることもあります。

日本にいる親戚か知人に、戸籍謄本の原本を取ってもらうようお願いした後は、推測でいろいろ動かずに、大使館か領事館の指示を仰ぐようにしましょう。

どうしても戸籍謄本が用意できない場合は?

戸籍謄本は、本籍地の役所に請求しなければなりません。

本籍地近くに住んでいる親戚や知人の力を借りることになりますが、どうしても入手が困難だという方もいると思います。

その場合は、ローマ大使館、ミラノ領事館の公式サイトともに、「事前に相談してください」と書いてあります。

戸籍謄本がなければパスポートの再発行はできませんが、他の身分証明書があれば、「帰国のための渡航書」の作成ができる可能性があります。

いずれにせよ、困ったら一人で悩んでも仕方ない!大使館・領事館に相談しましょう。

写真を用意しよう

パスポートの再発行、「帰国のための渡航書」作成、いずれの場合も、規格の写真を2枚用意する必要があります。

写真の規格の確認はこちらへ→ローマ大使館

イタリアは日本のように、無人証明写真ボックスがどこにでもあるわけではないですが、パスポート紛失の際の手続きのために訪れるローマ、ミラノは大きな都市なので、写真を撮れる場所は必ずあります。

大使館・領事館でも教えてもらえますし、観光インフォメーションで尋ねることもできます。

手続きのための現金を用意しよう

ユーロ札

必要書類が全部そろったら、これで一安心!と思いますが、もう一つ、必要なのが現金。

パスポート再発行でも、「帰国のための渡航書」でも、手続きのための手数料が、現金で必要になります。クレジットカードでは払えません。

2018年時点で、必要なコストは以下の通り。

10年有効パスポート→€131

5年有効パスポート→€90

帰国のための渡航書→€20

パスポートと一緒に財布を盗まれると、こういった現金の用意もままらならないこともあります。

最低でも「帰国のための渡航書」は作れるように、€20程度は、他のお金とは分けて保管しておくのがおすすめです。

ホテルや航空券の変更手続きをしよう

イタリアのホテル

さて、パスポート発行のために必要なものをそろえたら、今度は、自分の旅程の見直しです。

ホテルの延泊や宿泊先の変更

パスポート発行には、通常2日程度かかるため、場合によっては、旅程を変更し、ホテルの延泊、もしくは新しいホテルを探す必要が出てきます。

パスポートがない状態では、新しいホテルには宿泊できないのでは?と不安になりますが、ホテルのフロントで事情を話し、警察の盗難・紛失証明書と、パスポートのコピーがあれば、泊めてもらえることが多いです。

イタリア現地で、オンラインでホテル探し&予約をするなら、Booking.comが簡単でおすすめです。

航空券の変更

「帰国のための渡航書」は、基本的には即日発行ですが、申請するタイミングによっては、予約しているフライトに間に合わない可能性もあります。

その場合は、航空券の変更が必要になるので、すぐに航空会社に電話して、事情を説明しましょう。

格安航空券を購入している場合は、変更は原則としてはできないのですが、何も連絡せずに、ただフライトに乗り遅れて、完全に新しく航空券を買い直すよりは、よい結果が得られることもあります。

ローマ・ミラノ以外の町にいた場合はどちらに行く?

フィレンツェ サン・ミニアート・アル・モンテ教会

イタリア旅行でパスポートの盗難に遭い、再発行手続きをしたという方の体験談は、ローマもしくはミラノ滞在中に盗難に遭ったという話が多いです。

この2つの都市は、イタリアでも大きな都市で、スリ被害が発生しやすいです。

不幸中の幸いと言っては何ですが、ローマ・ミラノには、それぞれパスポートを再発行できる大使館・領事館があり、大使館・領事館にすぐに駆けつけることができるのはメリットです。

もちろん、ローマ・ミラノ以外のイタリアの都市に滞在している間に、パスポートを紛失することもあり得ます。

その場合は、パスポート再発行手続きのため、必ずローマかミラノへ行かなければなりません。旅程の大きな変更が必要です。

ローマに行くか、ミラノに行くか、基本は近い方に行けばよいのですが、実はそれぞれには管轄地域があります。

ローマ大使館の管轄:トスカーナ州、ウンブリア州、マルケ州、ラツィオ州、アブルッツォ州、モリーゼ州、カンパーニャ州、プーリア州、バジリカータ州、カラブリア州、シチリア州、サルデーニャ州

ミラノ領事館の管轄:ロンバルディア州、ピエモンテ州、リグリア州、ヴァッレ・ダオスタ州、トレンティーノ=アルト・アディジェ州、フリウリ=ベネチア・ジェリア州、ベネト州、エミリア=ロマーニャ州

フィレンツェやピサ(トスカーナ州)でパスポートを紛失した場合はローマ、ヴェネツィア(ヴェネト州)はミラノに行きます。

面倒なのは、シチリア州やサルディーニャ州など、やや離れた地域で被害に遭った場合です。

パスポートのない状態では、国内線でも飛行機に乗るのは難しいので、船や電車を使ってローマまで行くという長距離移動となってしまいます。

ローマ・ミラノから離れた場所にいる時は、パスポートを守る態勢をいつも以上に整えましょう!

ローマ大使館・ミラノ領事館の開館時間に注意!

ロコロトンド

パスポート紛失は非常事態ですが、ローマの大使館、ミラノの領事館には開館時間があります。

土日は休みですし、イタリアらしく、お昼休みもあります。

公式サイトでそれぞれの開館時間を確認しましょう。

ローマ 在イタリア日本国大使館

ミラノ 在イタリア日本国総領事館

パスポートの盗難には海外旅行保険が適用される!

エポスカード

パスポート再発行のためには、大使館・領事館へ出向く交通費、予約していたホテルのキャンセル料、手続き料、フライトのキャンセル料など、精神的なダメージ以外にも、経済的な出費がかさみます。

これらの出費は、それぞれ限度額はありますが、携行品損害が含まれる海外旅行保険に入っていれば補償されます

旅行保険に入ってなかった…という人も、諦めるのはまだ早い!

手持ちのクレジットカードに、海外旅行保険が付帯していれば、保険金の請求ができるので、チェックしてみましょう!

どこまで保険でカバーできるかは、入っている保険や、持っているクレジットカードにもよりますが、とにかくパスポート紛失事件で費やしたお金のレシート・領収書は、すべて取っておきましょう。保険金請求の際に必要になります。

私が作っている、海外旅行保険の補償が手厚い無料クレジットカードはこちら→海外旅行保険の値上げで無料の「エポスカード」を作りました

ちなみに、多くの場合、パスポートの盗難は補償されますが、不注意による紛失の場合は補償の対象になりません

場合によっては、置き引きの場合は対象外になるかもしれないので(貴重品から目を離すのは過失と見なされるかも)、大切なパスポートは肌身離さずに!

パスポート紛失の際に役立つかもしれないイタリア語

パスポート passaporto(パッサポルト)

警察 polizia(ポリツィーア)

警察署 questura(クエストゥーラ)

盗難/紛失届 Denuncia di Furto/Smarrimento(デヌンチャ・ディ・フルト/ズマッリメント)

パスポート用写真 foto per passaporto(フォト・ペル・パッサポルト)

日本大使館 Ambasciata giapponese(アンバシャータ・ジャッポネーゼ)

日本領事館 Consolato del Giappone(コンソラート・デル・ジャッポーネ)

パスポートを盗まれました Mi hanno rubato il mio passaporto.(ミ・アンノ・ルバート・イル・ミオ・パッサポルト)

警察署はどこですか? Dove’è la questura?(ドヴェエ・ラ・クエストゥーラ?)

この記事を書いて私が決心したこと

マテーラの猫ちゃん

私は結構、ものをなくす人間であります。

人生で、財布は二度なくした(おそらく盗られた)ことがあります。しかもイタリアではなく、日本で!

まだイタリアでは、一度も貴重品をなくしたり盗られたりしたことはありませんが、パスポートの盗難は全く他人事とは思えません。明日は我が身です。

この、「イタリアでパスポート紛失・盗難に遭った際の行動マニュアル」を書いて、決心したのは、次から「イタリアに行くときは戸籍謄本の原本を持って行こう」ということです。

パスポート再発行の際に、一番大変なのは、日本から戸籍謄本を送ってもらうこと。しかも、そのためには、日本にいる親戚・知人の貴重な時間を大幅に使ってしまうことになります。

こういった事態は、自分で、6か月以内に発行された戸籍謄本を持参しておけば防げます。

使わない可能性が高いものを、わざわざ旅行に持って行くのはどうか、という考えもありますが、紙一枚程度、大した荷物にもなりませんし、戸籍謄本は500円くらいで取得することができます。

もちろんこの戸籍謄本は、パスポートとは別の場所に保管するようにしましょう。

パスポート紛失に備えて事前に取れる対策一覧

戸籍謄本(6か月以内)を持って行く

パスポートのコピーを取っておく

海外旅行保険(携行品損害)に入る

€20~50程度の現金を分けて取っておく

パスポート用写真を持って行く(これは現地で何とかなるので必須ではない)