【目次】
私がイタリア旅行に行くたびに、絶対に遭遇したくない!と祈っているトラブルが、ロストバゲージ。
通称「ロスバゲ」です。間違えて「ロスバケ」と呼ばれることもありますが、それじゃあロスト・バケーションの略になってしまいますね。
しかし!「ロスバゲ」に遭ってしまうと、楽しいはずのバケーションが台無しになってしまうので、あながち「ロスバケ」でも間違ってなかったりします…。
ロストバゲージの意味は?ディレイとの違いは?
私がこんなに恐れている、ロストバゲージとは何か。
ロストバゲージとは、出発空港で飛行機に預けたスーツケースなどの荷物が到着空港に届いていない事態を指します。
ロストバゲージも、厳密には2つに分けられます。
預けた荷物が同じ飛行機に乗せられず、その後のフライトで、自分が到着したのと同じ空港に遅れて到着するのは、「ディレイバゲージ」です。
それに対し、荷物が他の空港行きの便に乗ってしまい、違う目的地の空港に行ってしまったり、飛行機に乗らずに空港に放置されてしまったり、行方不明の状態になってしまうことがあります。こちらが正式な「ロストバゲージ」です。
「ロスト」した場合でも、結局荷物が見つかって、旅行中に手元に届けば、「ディレイ」になります。
ただし、旅行者にとっては、ディレイかロストかすぐには分かりませんので、どちらもまとめてロストバゲージと呼ぶのが一般的です。
ロストバゲージって本当に自分にも関係あるの?起きる確率は?
飛行機に預けたはずの荷物がなくなるなんて、あり得ないだろ!きちんと仕事しろ!
…と言いたくなりますが、人間だもの(Byみつを)。やはり、ある程度の確率で、人為的ミスは起こります。
ロストバゲージが起こる確率は、統計としては200人に1人くらいの割合だそうです。パーセントにすると0.5%くらい。
そう聞くと、そんなに低い確率ならゼロも同然、心配ないと思うかもしれませんが、コレが数字の不思議とも言いましょうか。
ロスバゲに遭う人は、0.5%をはるかに超えた確率で、何度でもロスバゲに遭います。逆に、ロスバゲに遭わない人は、何度飛行機に乗っても、セーフだったりします。
また、「実際にロスバゲに遭った」という話を聞く回数は、0.5%という数字の感覚よりも、ずっと多く感じます。
このカラクリは、国際線より利用者の多い国内線の直行便では、ほとんどロスバゲは起こらないので、その分海外旅行者が実際にロスバゲに遭う確率は、この数字よりも高いのではないかと推察しています。
ロストバゲージが起こる最大の原因は「乗り継ぎ」
さて、「ロスバゲに遭う人は何度も遭う」「国内線直行便ではロスバゲはほとんどない」と書きましたが、ロストバゲージの起きやすいフライトというものが存在します。
ロストバゲージの多くは大きな空港での乗り継ぎがあるフライトで起こるのです。
大きな空港には、短時間に次々と飛行機が到着し、大量の荷物が積み込まれます。
この大量の荷物を、その空港で受け取られる荷物、それぞれ次のフライトに乗る荷物と、選り分ける作業をしている際に、一定の確率でミスが起こります。
運悪くこの際にミスが起きると、荷物が正しく運ばれないのです。
また、仕分けの際のミスとは別に、乗り換え時間が少ない乗継便だったり、フライトが遅れて乗り換え時間が短くなったりすると、荷物を載せるのが間に合わず、次の便に回される場合があります(この場合はディレイになります)。
こういう事情から、直行便での旅行が多いという人はロスバゲとは無縁なので、旅行スタイルによって、ロスバゲに遭いやすい人と、遭いにくい人の差が出ます。
イタリア旅行でロストバゲージに遭うと大変!
このようなロストバゲージ、旅行に必要なアイテムを詰めこんだスーツケースが届かないわけですから、海外でこんな目に遭ったら、いかに大変か、想像するのも嫌なくらいです。
イタリアのホテルには、石鹸、シャンプー程度のアメニティは置いてありますが、日本のホテルのように手ぶらで宿泊できるようなアメニティは完備していません。
イタリアには日本のようなコンビニ文化は無いため、ロスバゲに遭った際に、最低限必要な物を現地で調達するのに骨が折れます。
ただでさえ時間が限られたイタリア旅行ですから、必需品の購入などに時間を使いたくないもの。
イタリア旅行でロスバゲに遭うと、実際の不便さ、精神的疲労以上に、時間も奪われます。
ロストバゲージに遭わないように徹底的に対策するぞ!
そんなわけで、絶対にイタリア旅行でロストバゲージに遭いたくない私は、ロスバゲ対策だけは徹底します。
その甲斐があるのかは分かりませんが、今のところロスバゲとは無縁です。
対策しても、逆宝くじのように、当たってしまうときは当たってしまうロスバゲですが、とにかく「人事を尽くして天命を待つ」の精神で、やれることはやりましょう!
なるべくイタリアへの直行便を使う
前述したように、ロストバゲージのほとんどが、乗継空港で起こります。
ということは、まず簡単な対策としては、乗継空港なんてものが存在しない直行便を使うのが、最大のロスバゲへの防御策です。
直行便を使っても、最初の出発空港から違う飛行機に荷物が乗って行ってしまうことが、ごくマレにあるので、これで0%とは言えませんが、出発空港は日本の空港。
「真面目な日本の空港のスタッフさんたちは、そうそうヘマをやらかさないだろう」と信じましょう。
問題はイタリアへの直行便は、2023年現在でITAエアウェイズ(アリタリア航空の後継会社)しか飛ばしていないこと。
イタリアへの直行便は数が少なく、直行便は人気が高いため、満席になるのが早いです。
経由空港での乗り換え時間を多めに設定する
乗継便を使ってイタリアに行く際の、ロストバゲージへの有効な対策は、経由空港での乗り換え時間を長めにすることです。
まず、乗り換え時間が短かければ短いほど、人間が乗り換えに間に合っても、荷物が間に合わない「ディレイ」が起こる確率が高くなります。
荷物が届かなかった人が、「乗り換え時間が短かったんですよね~」と言っているのを、何度か聞いたことがあります。
また、乗り換え時間が短いと、空港の荷物仕分け係の人たちも、急いで仕事が雑になる可能性があるので、ミスが起きやすくなります。
経由する空港には、空港の広さや、各ターミナルの接続によって、「最低乗継時間(MCT)」というものが設定されています。乗り継ぎとなるフライトの乗り継ぎ時間は、必ず、この最低乗継時間以上が確保されています。
ですが、これはあくまで「最低」ライン。MCTギリギリのスケジュールとなっているフライトは、ロストバゲージ対策としては避けるのが賢明です。
各空港のMCTなど知らんがな、という人は、イタリアへの乗継便で、ヨーロッパの空港が経由空港となっている場合、目安として1時間半以上の乗り継ぎ時間を確保するのがおすすめです。
出発空港でタグを付けたときにガン見する!
ロストバゲージの原因として、経由空港での人為的ミスよりは少ないと言われますが、出発空港で間違えたタグを付けられるということがあります。
飛行機に預ける荷物には、必ず到着空港のコードが付いた(アルファベット3文字)タグが付けられます。
この時点で、間違えた到着空港のタグを付けられてしまうと、荷物はそちらの空港へと行ってしまいます。
到着先が、ローマのフィウミチーノ空港なら「FCO」、ミラノのマルペンサ空港なら「MXP」といった空港コードが、正しくタグに記載されているか、預けた荷物がコンベヤーで流れて行ってしまう前に、目で確認しましょう。
イタリアの主要空港の空港コードは、こちらのページにまとめてあります→イタリアへのフライト基本情報 所要時間は?国際空港のある都市は?
前回旅行した時のタグやシールは剥がす
旅行した先の思い出を、そのままスーツケースに残そうと、以前の旅行でスーツケースに付けられたタグやシールを、貼ったままにする人がいますが、ロストバゲージ的にはこれは避けた方がよいです。
前回の旅行のタグやシールはスーツケースからはがしましょう。
以前のシールを見て、仕分けの人たちが勘違いしてしまい、ミスの確率を高めてしまいます。
荷物はなるべく目印を付けてわかりやすくする
だんだん、ロスバゲ対策としてできることが、細かい技になってきましたが(笑)、私はロスバゲ対策として、スーツケースには柄の入った、スーツケースベルトを巻いています。
これは、実際に効果があるかどうかはわかりませんが、多くのスーツケースは、黒、茶、グレーのシンプルな色味です。
これを延々と仕分ける作業は、だんだん無意識に機械的になっていくと思うのです。
そこで、私のスーツケースは色が地味なので、絵柄の入った派手なスーツケースベルトを巻くようにしています。
このベルトがアイキャッチ的な効果を果たし、仕分けしている人の意識をスーツケースに一瞬でも惹きつけて、しっかり仕分けしてくれるといいなあと思っています(本当に細かい技。しかも効いているかわからない技)。
ロストバゲージに遭った後の対策は、また後日…
というわけで、以上、ロストバゲージに遭わないための、全力対策でありました。
- 直行便を使う
- 乗り換え便の場合、経由空港での乗り継ぎ時間を多めに取る
- 出発空港でつけられたタグの行き先をチェックする
- 前回のタグやシールは剥がす
- スーツケースに目立つベルトなどの目印をつける
ここまで見てきたのは、ロストバゲージに「遭わないため」の対策です。
実は、私は、ここまで対策しても、ロスバゲに遭うことも想定して、「ロストバゲージに遭った後にスムーズに対応できるための対策」も取っております。それだけロスバゲを恐れているんです!
ですが、ちょっと長くなりましたので、「遭った後」対策は、またページを改めます。
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