フェラーラには「パンパパート」と呼ばれる、おもしろい名前の銘菓があります。
フェラーラに行った時に、記念に食べてみたお菓子ですが、帰国してから、歴史や名前の由来も調べてみました。
パンパパートの歴史
パンパパートは、1600年代に、コルプス・ドミニ修道院で作られました。
コルプス・ドミニ修道院とは、エステ家の墓所で、エステ家に嫁いだルクレツィア・ボルジアのお墓もここにあります。
イタリアの修道女たちは、手先が器用な女性が多かったのか、伝統菓子やハーブコスメが、修道院が発祥の地だということはよく聞きます。
フェラーラをルネサンス期に治めたエステ家の宮廷には、おかかえの天才料理家メッシスブーゴという人物がいますが、このメッシスブーゴのレシピから着想を得て、作られたお菓子です。
当時、ヨーロッパにもたらされたばかりで、非常に貴重だったカカオを使って、ドーム型のお菓子の外側は、チョコレートでコーティングされました。
パンパパートの名前の由来
この高価なチョコレート菓子は、「教皇のパン」を意味する「Pan del Papa(パン・デル・パーパ)」と呼ばれていました。
この名前が変化して、「Pampapato(パンパパート)」もしくは「Pampepato(パンペパート)」と呼ばれるようになりました。
フェラーラではどちらの名称を言っても通じますが、現地のフェラーラ人は、リズムよく、パピプペポの音をはっきりと発音していたのが印象的でした。
パンパパートのお味は?
パンパパートは、フェラーラのお菓子屋さんで購入できますが、大きなサイズしか置いていなくて、なかなか味見ができませんでした。
フェラーラの郷土の食材を販売しているお店で、小さなパンパパートを見つけたので、購入して食べてみました。
お味のほどは…固いチョコレートケーキって感じです(笑)。
古いレシピを大事にしていて、素朴な味わいですが、生チョコなどを食べ慣れた現代人が食べても、特別感動はないかもしれません。
パンパパートが生まれた当時は、カカオは宝石のように貴重品だったそうなので、現代の味覚で評価するようなお菓子ではないのでしょう。
そういった歴史をかみしめながら、エステンセ城のお堀を眺めながら、フェラーラ記念に食べてみてもいいかもしれませんね。小さいパンパパートは€1でした。
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- イタリア旅行マニアで今まで9回イタリアに足を運んでいます。何度でもイタリアに行く自分のために、イタリア旅行のマニュアルを作成したのがこのサイトです。
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