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パレルモ観光といえば、ノルマン王宮と、個性的な教会巡りがメインになりますが、時間がある方にぜひおすすめしたいのが、シチリア州立美術館です。

また、私はシチリア州立考古学博物館にも入りたかったのですが、こちらは長期の改修工事をしていて、ずーっと入場できない状態が続いています。

このページでは、パレルモを代表する2つの美術館・博物館をご紹介します。

シチリア州立美術館

パレルモ州立美術館

シチリア州立美術館(Galleria Regionale della Sicilia)は、パレルモ旧市街の南東部、路地を入っていったところにあります。

「Palazzo Abatellis」というお屋敷の中にある美術館です。メインストリートを外れて路地に入りますが、シチリア州立美術館周辺の雰囲気は、それほど治安に対する不安は感じませんでした。

シチリア州立美術館のひと味違う「受胎告知」

パレルモ「受胎告知」

アントネッロ・ダ・メッシーナ作
「受胎告知」

この美術館の展示物の中では、何と言っても、アントネッロ・ダ・メッシーナの『受胎告知』が有名です。

ものすごく小さな絵なのですが、この、ルネサンス期に描かれた『受胎告知』は、構図が斬新・独特で、まさしくアイディア勝ち。

イタリアの美術館に入ると、何枚も『受胎告知』の絵を見ることになりますが、たいていの『受胎告知』は、マリアの懐胎を告げる大天使ガブリエルと、お告げを受け止める聖母マリアを横から見た構図で描かれます。

レオナルド・ダ・ヴィンチ「受胎告知」

レオナルド・ダ・ヴィンチ「受胎告知」 (ウフィツィ美術館所蔵)

こちらは、フィレンツェのウフィツィ美術館にある、一般的な構図のレオナルド・ダ・ヴィンチ作の『受胎告知』。

イタリアで見る『受胎告知』は、ほとんどがこのレオナルド・ダ・ヴィンチの『受胎告知」と似た構図ですが、アントネッロ・ダ・メッシーナの『受胎告知』では、正面から聖母マリアのみを描いています。大天使ガブリエルのいない『受胎告知』だなんて、本当によく思いついたなあ。

大天使ガブリエルは描かれていないにもかかわらず、この絵には、大天使ガブリエルの存在感が漂っています。

というのも、描かれていない大天使ガブリエルはどこにいるのかと言うと、まさしくこの絵そのものが「大天使ガブリエルの視点から描かれた受胎告知」になっているのです。

聖母マリアの顔が正面から描かれているということは、お告げをしている大天使ガブリエルは、聖母マリアの視線の先にいるのであり、この絵を鑑賞している自分が、大天使ガブリエルであるかのような気分になります。

ぜひ、自分が大天使ガブリエルだという感覚で、この聖母マリアと対峙してきてください。受胎告知の場面を、こんなにもリアリティを持って味わえる作品は、他にないと思います。

シチリア州立美術館観賞に必要な所要時間は?

パレルモ『死の凱旋』

上記の『受胎告知』を見るためだけに、このシチリア州立美術館に入る観光客もいるくらいですが、他の見どころ作品としては、入り口近くにある、大きなフレスコ画『死の凱旋』、彫刻作品『エレオノーラの胸像』などです。

ちなみに『死の凱旋』は、最初に1階部分から間近に見学しますが、順路の最後に2階から見下ろせる場所があります。2階から見た方が、絵の迫力が伝わるので、最後にもう一度観賞するのがおすすめです。

シチリア州立美術館は、それほど大きな美術館ではなく、所蔵作品もそれほど多くないので、1時間弱ほどあれば、じゅうぶん見て回れます。

トイレの位置がちょっとだけわかりづらく、1、2階とは少しずれた場所にある3階の展示室に行き、そこから下に降りた場所にトイレがありました。あまり見学者が見つけられないトイレなのか、キレイでした(笑)。

シチリア州立考古学博物館(Salinas)

パレルモ考古学博物館

パレルモを代表するもうひとつのミュージアムが、シチリア州立考古学博物館(通称「Salinas」)です。

ローマ通りを、新市街方面へ歩いた場所にある博物館で、展示品の見ごたえがあることで知られています。

ですが、このシチリア州立考古学博物館は、非常に長ーい修復を行っていて、ここ数年、ずっと工事中が続いています。

私が行った2015年は、無料でほんの一部だけ公開されていました。2017年現在は、まだ無料一部公開の状況ですが、ちゃんとした公式サイトもでき、公開しているエリアも少し広くなったようです。

入り口がややわかりにくく、地図で見ると大通りであるローマ通りから入れそうな気がしますが、ローマ通りからぐるっと入って回ったオリヴェッラ広場に入り口があります。

シチリア州立考古学博物館

こちらがシチリア州立考古学博物館の入り口です。

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この記事を書いた人
辺獄
辺獄イタリア旅行マニア
イタリア旅行マニアで今まで9回イタリアに足を運んでいます。何度でもイタリアに行く自分のために、イタリア旅行のマニュアルを作成したのがこのサイトです。