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パレルモ観光で、非常に心に残ったもののひとつが、パレルモ生まれの彫刻家セルポッタの作品です。
ジャコモ・セルポッタ(Giacomo Serpotta)は、17世紀~18世紀を生きたシチリアを代表する彫刻家で、美術区分としてはロココ芸術の時代に該当します。
教会内部などを飾る「スタッコ芸術」を得意とし、パレルモでは、セルポッタが装飾した礼拝堂や祈祷堂を持つ教会を、いくつか見ることができます。
セルポッタ作品は、どこかセンチメンタルな表現が美しく、女性や少年など、はかなさを感じさせる作品が多いです。
パレルモで、セルポッタの作品を鑑賞できる教会を紹介します!
サン・フランチェスコ・ダッシジ教会
サン・フランチェスコ・ダッシジ教会は、旧市街の南東部、シチリア州立美術館へ行く途中の、路地にある教会です。
古いロマネスク時代(13世紀)の教会で、路地にぽつんと佇む簡素な佇まいが印象的です。
外観も素敵ですが、セルポッタ装飾が残るこの教会は、内部入場をおすすめしたい教会です。
セルポッタの静謐な彫像が、入り口付近、教会の真ん中辺りに建ち並びます。入り口近くの彫像は、寓意像になっていて、入り口右から「神学」「慈愛」「真実」「正義」の像が並んでいます。
また、右奥の礼拝堂は、壁面がセルポッタ作品によって、華やかに飾られています。
パレルモでは珍しく無料で入場できる教会ですが、閉まっていたり、ミサ中だったりして、なかなか入場できなかった教会です。平日の午前中や、夕方が狙い目かも。
サン・ロレンツォ祈禱堂
サン・ロレンツォ祈祷堂は、サン・フランチェスコ・ダッシジ教会の隣にある小さな祈祷堂です。セルポッタが装飾した壁を鑑賞できます。
サン・フランチェスコ・ダッシジ教会でセルポッタ作品が気に入ったら、こちらにも入場してみましょう。15分もあれば鑑賞できます。
現在行方不明になっている、カラヴァッジョの「生誕」が、もともと置かれていた祈禱堂だそうで、その絵のコピーが貼ってあります。
マルトラーナ教会の入場切符で、割引€2で入場できました。
ロザリオ・イン・サンタ・チータ祈禱堂
ロザリオ・イン・サンタ・チータ祈祷堂は、一面がセルポッタの彫刻により装飾されています。
ここのセルポッタ彫刻は素晴らしいの一言です!装飾過多の感もありますが、不思議と清純さがあり、ひとつひとつの彫刻の出来の良さにも驚かされます。
同じくセルポッタ彫刻のある、ロザリオ・イン・サン・ドメニコ祈禱堂との共通割引券があるそうです。
ロザリオ・イン・サンタ・チータ祈禱堂は、ロザリオ・イン・サンタ・チータ教会に付属しています。教会そのものは閉まっていても、左手の階段を上がって行く祈禱堂は開いていることもあるので、注意して下さい。
イタリア語:Oratorio del Rosario in Santa Cita
開館時間や入場料を確認できるサイト:http://www.ilgeniodipalermo.com
パレルモで、他にセルポッタ作品を見れる教会は?
パレルモには6泊もしたのに、見どころが多すぎて、入場したかったセルポッタ関連の作品がある教会を2つ、入る時間を作れずに見逃しました。
ひとつが、「ラ・ガンチャ」。内装にセルポッタのスタッコ装飾があるそうです。場所はシチリア州立美術館の近くです。
もうひとつが「ロザリオ・イン・サン・ドメニコ祈祷堂」。ロザリオ・イン・サンタ・チータ祈禱堂との共通券があり、この2つの祈祷堂は場所も近いので、一緒に訪問するとスムーズです。
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