※当サイトはアフィリエイトブログラムを利用して商品を紹介しています

パレルモは、南イタリアのシチリア島で一番大きな都市です。

「南イタリア」の「大都市」を旅行する者は、ある程度は治安・防犯に気をつけなければなりません。

私がパレルモに7泊した経験を踏まえて、「旅行者にとってのパレルモの治安」について、考えをまとめてみました。

ぶっちゃけパレルモの治安は悪いの?

パレルモ

まずは、先に結論から行きましょう。

ぶっちゃけた話、パレルモの治安は、悪いのか。

「治安の悪さ」というものは、ある程度相対的なものなので、何と比べるかということにもなりますが、イタリアの他の観光都市と比べてということであれば、やはりパレルモの治安は良くはないです。

後述しますが、パレルモで私は7泊した間に、2度、ヒヤッとした目にあいかけました。この確率は、他のイタリアの町と比べると高いです。

ローマではヒヤッとしたことが3度ありますが(全てスリ未遂)、ローマは合計で16泊くらいしています。また、ヒヤッとした内容が、パレルモの方が危険度が高いです。

ナポリでは3泊中何も起こらず、フィレンツェは30泊以上していますが、何も恐い目にあったことはありません。ミラノ、ヴェネツィアも、1週間前後滞在しましたが、何もありませんでした。

パレルモに滞在するなら、やはり治安に関しては、対策を取ることをおすすめします。

パレルモの治安が悪いエリアは旧市街、特に鉄道駅周辺が要注意!

パレルモ

「パレルモはイタリアの都市の中では治安が悪い方」と書きましたが、パレルモ全体の治安が悪いということではありません。

治安が悪いのは、パレルモの旧市街。それも、鉄道パレルモ中央駅に近づけば近づくほど治安が悪い、という印象を受けました。

逆に旧市街でも、駅から遠い場所、特にヴィットリオ・エマヌエーレ大通りより北は、ほとんど危険は感じませんでした。

このヴィットリオ・エマヌエーレ大通り(クアットロ・カンティがある通り)が、ひとつの目安で、この大通りより南(駅寄り)の方の、暗い路地はあまり雰囲気がよくありません。

特に、ヴィットリオ・エマヌエーレ大通りの南側で、ローマ通りの左側(西側)に当たるエリアは、狭い路地が多く、落書きや放置されているゴミも大量にあり、何をするでもなくぶらぶらとたむろしている集団がいたりしました。

ただし、だからと言って、そこで何かが起きたということはありません。何となく不安を感じる界隈だったというだけです。

実際に、私が恐い思いをしたのは、鉄道パレルモ中央駅周辺です。以下、私がパレルモで体験したトラブルの実体験です。

ケース1 鉄道駅前のバス停で集団のスリに狙われた!

パレルモ鉄道駅から、ポリテアーマ広場へ行く市内バスに乗るために、鉄道駅の正面にあるバス停から、バスに乗ろうとしたときのことです。

ポリテアーマ広場のホテルに向かう途中だったため、スーツケースとバックパックを、姉も私も持っていました。

一応、周囲に危険そうな人物がいないか、何度か振り返って確認はしていました。

バスが来たので、前方の入り口から乗りました。姉が先に乗り、私が次に乗ろうとすると、さっきまで後ろには誰もいなかったのに、男性が2人いることに気付きました。

私は、後ろの人に当たったら悪いな、と思い、バックパックを前に持ち変えてから乗りました。

そうして、バスに乗り込むと、姉が男性2人に押されてもめていました。姉が刻印機に近づくと、後方の出口から乗ってきた男性2人と鉢合わせになり、突き飛ばされたのです。

そして、私の後ろから乗ってきた男性2人も、なぜだか私を押してきて、刻印機周辺で前後から押されて、パニックになりかけました。

その時、ローマで似たような感じのスリ未遂に遭ったことを思い出し、姉のバックパックを見ると、しっかり閉めていたはずのチャックが開いている!

あわてて姉のバックパックのチャックを手でふさぐと、スリ集団は気付かれたと悟り、バスの中にそれぞれ散り、何食わぬ顔をしていました。

スリ集団は、次のバス停ですぐに降りていきました。

スリ集団は、20~40代くらいの男性4人組。やせ型が2人、体格のよい人が2人でした。見た目は普通で、特に身なりが汚いわけでもありませんでした。特徴としては、やせ型のうちの一人は、なぜかリュックを前に持っていました。これでターゲットを押すためかもしれません。

早めにスリであることに気付いたおかげで、何も盗られずに済みました。私は、バックパックを前に持ち変えたために、狙われず、バックパックをそのまま背負っていた姉だけが狙われました。

ケース2 パレルモ中央駅の構内で片言の日本語を話す男につきまとわれた

パレルモからチェファルに鉄道を使って行くために、姉と2人で朝9時頃に、パレルモの鉄道駅に行きました。

壁に貼ってある時刻表を見ていると、背後にドレッドヘアの男が立っていました。聞いてもいないのに、時刻表の説明を始めました。

そして、ポケットから自分のパスポート(本物か怪しい)を取り出して、片言の日本語で「日本に行ったことがある」などと言い、ここからずーっと後ろから着いてきました。

私の姉は結構気が強いので、日本人女性の標準よりもずっとキッパリと「ついて来ないで!」と言ったのですが、切符売り場から駅のホームまでずっと着いてきました。

電車にまで一緒に乗り込んできたので、かなり大声で「ノー!」と何度も言うと、ようやく諦めて去っていきましたが、30分近くつきまとわれて、本当にしつこかったです。

このストーカーの目的が何だったかはわかりませんが、万が一、私と同じような目に遭った場合は、一度鉄道駅を出て、鉄道駅前の観光案内所に逃げ込むのがよいと思います(この時は考えつかなかった)。

または、日本語でもいいので、大きな声で騒いで、自分が困っていることを、何とかして周囲の人に伝えましょう。周囲が助けてくれるとは限りませんが、周囲の目を引いて目立つことは、一定の効果があります。

治安が悪いパレルモ中央駅周辺は近づくことすらNG?

このように、パレルモ中央駅で、2度も恐い思いをした私ですが、では、パレルモでは中央駅に、何が何でも近づいてはならないかというと、そこまでのことはありません。

パレルモ市民は普通に鉄道駅を利用していますし、鉄道駅周辺がひどく荒れ果てた町並みだということもありません。

鉄道駅周辺には、観光客を狙ったスリが多い、変な人も多い、などと、きちんと気をつけさえすれば、トラブルに巻き込まれずに乗り切れると思います。

ただし、一人旅の女性は、朝早い時間や、お昼休みの人が少ない時間帯、暗くなってから以降の時間に駅を使うのは避けるなど、じゅうぶんに対策を取ることをおすすめします。

パレルモの夜の治安は大丈夫?町歩きしても平気?

パレルモ

パレルモは大都市なので、夜でも通りにたくさんの人が歩いています。

特に新市街を歩く分は、ほとんど心配はありません。

旧市街も、暗くなってからでも人通りはあるので、人が多く見通しのよいメインストリートであれば、それほど危険はありません。

入り組んだ狭い路地や、中央駅周辺は明るい時間帯でも危ない地域ですので、夜間はなおさら近づかないようにしましょう。

しつこい観光系の勧誘があるので気をつけて!

軽犯罪とはまた別の話ですが、パレルモは、観光客をターゲットにした、観光商品への勧誘が、他の町よりしつこく感じました。

特に、バイクでパレルモの市内を回るツアーと、観光馬車の勧誘が強引です。

こういった勧誘に関しては、しっかりNOを言うか、無視していれば大丈夫です。煩わしく感じるかもしれませんが、強めに断れば、つきまとわれることはありません。

パレルモでは車の運転が荒いって本当?

パレルモ

パレルモは車の運転が荒いと聞いたことがあり、町を歩く際に危なくないだろうかと心配していたのですが、旧市街の中を歩くときは、危険を感じなかったです。

ただ、同じく車の運転が荒いことに定評がある(?)ナポリと違って、横断歩道のない場所を横切ろうとして待っていても、ほとんど車は停まってくれませんでした。横断歩道のある場所まで移動して横断した方が、結果的に早く、安全でした。

車の運転が荒いのは、旧市街の外を走る大通りの、交通量が多い場所です。

パレルモ旧市街周辺の大きな車道は、驚くほど渋滞して、しかもカオス状態です。そのため、運転している人もイライラしていて、クラクションは鳴るわ、言い争いはするわ、で、確かに運転が荒くなります。ただ、その大混雑している車道を、旅行者が歩く機会は少ないと思います。

ですが、レンタカーでシチリアを回る人には大問題ですね。鉄道が発達していないシチリアでは、レンタカー旅行は効率がよいですが、パレルモに限らず、大きな町の周辺は交通渋滞がひどく、運転が荒い車が多いということは頭に入れておきましょう。

パレルモではマフィアに遭遇したりしない…?

実は、私がまだイタリアのビギナーだった頃、パレルモで一番恐いと思っていたのはマフィアでした。

ですが、観光客がマフィアと直接関わることは、よっぽど特殊な状況でも起こらない限りは、まずありません。

以前はマフィア抗争が激しかった時代もあったようですが、現在のパレルモでは、スリ対策など、軽犯罪への対策の方が重要です。

イタリア旅行でのスリ対策については、こちらでくわしくまとめています→イタリア旅行で最も注意すべきはスリ!実体験から傾向と対策を考える

万が一のための海外旅行保険に安く入る方法はこちら→海外旅行保険の値上げで無料の「エポスカード」を作りました

他のパレルモ関連記事もあわせてどうぞ



イタリアでも当サイトを見てね!

海外専用グローバルWiFi