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ウフィツィ美術館の有名作品一覧i

フィレンツェのウフィツィ美術館には何があるの?

…というと、ルネサンスの超絶有名絵画があります

ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』!

同じくボッティチェリの『』!

この2作品がウフィツィ美術館の有名作品ツートップです。

他にもイタリアのルネサンス絵画を中心に、有名作品めじろ押しのウフィツィ美術館。

なるべく順路に沿って、有名作品を一気に紹介します!

ルネサンス以前作品

まずは順路の最初に登場する、ルネサンス以前に描かれた有名・必見作品をご紹介します。

ジョット『荘厳の聖母』

Giotto, 1267 Around-1337 - Maestà - Google Art Project
ジョット『荘厳の聖母』1300~1305年 
Attribution:Giotto , Public domain, via Wikimedia Commons

これまでの平面的でのっぺりした宗教画に奥行きを与え、ルネサンス美術が花開く素地を用意したと言われるジョットの作品。

チマブーエ『サンタ・トリニタの聖母』

Cimabue Trinita Madonna
チマブーエ『サンタ・トリニタの聖母』1290~1300年
Attribution:Cimabue , Public domain, via Wikimedia Commons

ジョットの師と伝えられるチマブーエの作品。ジョットより人物の顔つきが柔らかいですね。

シモーネ・マルティーニ『受胎告知』

Simone Martini and Lippo Memmi - The Annunciation and Two Saints - WGA15010
シモーネ・マルティーニ『受胎告知』1333年
Attribution:Simone Martini , Public domain, via Wikimedia Commons

シエナ派のシモーネ・マルティーニの作品。シエナ派は平面的できらびやかな神の世界を描く中世画の流れを受け継ぎます。

ロレンツォ・モナコ『マギの礼拝』

Adoration of the Magi (c. 1420–1422). Uffizi Gallery, Florence
ロレンツォ・モナコ『マギの礼拝』1420~1422年
Attribution:Lorenzo Monaco , Public domain, via Wikimedia Commons

修道士でもあるロレンツォ・モナコの作品は神秘的ですが、どこか優しい雰囲気が漂っています。

ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノ『マギの礼拝』

Adoration of the Magi (1423–1425). Tempera on wood, 300 x 282 cm. Uffizi Gallery, Florence
ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノ『マギの礼拝』1423年
Attribution:Gentile da Fabriano , Public domain, via Wikimedia Commons

ルネサンス直前の芸術スタイル「国際ゴシック様式の最高傑作と言われる、ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノマギの礼拝』。

初期ルネサンス

いよいよルネサンスの幕開け!

マザッチョ/マゾリーノ『聖母子と聖アンナ』

Masolino 008
マザッチョ/マゾリーノ『聖母子と聖アンナ』1424年頃
Attribution:Masolino da Panicale , Public domain, via Wikimedia Commons

ルネサンス絵画時代の扉をついに開いたと言われるマザッチョ。この作品は共作ですが、聖母子の後ろに立っている聖アンナをマザッチョが描いています。

ウッチェッロ『サン・ロマーノの戦い』

Niccolò Mauruzi da Tolentino unseats Bernardino della Carda at the Battle of San Romano, center panel (dating uncertain, c. 1435–1455). Tempera on wood, 182 × 320 cm. Uffizi Gallery, Florence
ウッチェッロ『サン・ロマーノの戦い』1450年頃
Attribution:Paolo Uccello , Public domain, via Wikimedia Commons

遠近法オタク」と伝えられるウッチェッロの大作にして代表作。

フラ・アンジェリコ『聖母戴冠』

Fra Angelico 081
フラ・アンジェリコ『聖母戴冠』1435年頃
Attribution:Fra Angelico , Public domain, via Wikimedia Commons

修道士でもあった「天使のような画家」と伝えられるフラ・アンジェリコ。作品にも彼の信仰心がよく表れていると言われます。

フィリッポ・リッピ『聖母子と二人の天使』

フィリッポ・リッピ『聖母子と二人の天使』1465年頃

フラ・アンジェリコとは反対に女好きの放蕩修道士だったフィリッポ・リッピの代表作。聖母のモデルはカケオチ相手!

ピエロ・デッラ・フランチェスカ『ウルビーノ公夫妻の肖像』

Piero della Francesca 044
ピエロ・デッラ・フランチェスカ『ウルビーノ公夫妻の肖像』1465~72年頃
Attribution:Piero della Francesca , Public domain, via Wikimedia Commons

数学家でもあったピエロ・デッラ・フランチェスカの理知的な雰囲気が漂う作品。

ボッティチェリ『剛毅』

ボッティチェリ『剛毅』1470年頃

ボッティチェリの最初期作品。7枚で1セットの作品で、他の6枚はポッライオーロ工房作のため、「ボッテイチェリの間」ではなく、その手前の部屋に展示されています。

アントニオ・デル・ポッライオーロ『ヘラクレスとヒュドラ』

Antonio del Pollaiolo - Ercole e l'Idra e Ercole e Anteo - Google Art Project
アントニオ・デル・ポッライオーロ『ヘラクレスとヒュドラ』1475年頃
Attribution:Antonio del Pollaiuolo , Public domain, via Wikimedia Commons

ポッライオーロのギリシャ神話画。小さな絵ですが、ギリシャ神話ファンにはおなじみの一枚

ボッティチェリの間

ウフィツィ美術館は世界最多のボッティチェリ作品を所蔵しています!量だけでなく質も圧巻!

ボッティチェリ『ヴィーナスの誕生』

ボッティチェリ『ヴィーナスの誕生』1484年頃

ヴィーナスの誕生』は世界で最も有名な絵画のひとつ!

ボッティチェリ『春』

ボッティチェリ『春』1482年頃

「絵画の謎解き」という点では『ヴィーナスの誕生』より人気が高い『』。

ボッティチェリ『パラスとケンタウロス』

ボッティチェリ『パラスとケンタウロス』1480~1485年頃

『ヴィーナスの誕生』『春』と合わせて「ボッティチェリの三大神話画」とされる作品。

ボッティチェリ『マニフィカートの聖母』

ボッティチェリ『マニフィカートの聖母』1481年

ギリシャ神話画とはひと味違う、ボッティチェリのしっとりとしたキリスト教絵画。

ボッティチェリ『受胎告知』

ボッティチェリ『受胎告知』1489年

レオナルド・ダ・ヴィンチが酷評した作品ですが、同じウフィツィ美術館にあるレオナルドの『受胎告知』より、こちらのほうが出来がよいのでは?…というのは個人的感想です!

ボッティチェリ『東方三博士の礼拝』

ボッティチェリ『東方三博士の礼拝』1475~1476年頃

画面に、メディチ家の重要人物やボッティチェリ自身の自画像が描きこまれている作品。

ボッティチェリ『誹謗』

Calumny of Apelles (c. 1494–1495). Tempera on panel, 62 x 91 cm (24.4 x 35.8 in). Uffizi Gallery, Florence
ボッティチェリ『誹謗』1494~1495年頃
Attribution:Sandro Botticelli , Public domain, via Wikimedia Commons

ボッティチェリが怪僧サヴォナローラの影響を受け、優美な線で描く甘やかな作風から、硬く難解な作風へと変わった頃の作品。

トリブーナ

ウフィツィ美術館がまだ官庁だったころから展示室として使われていた赤いお部屋が「トリブーナ」です。「ウフィツィ美術館発祥の部屋」と呼ばれます。

メディチのヴィーナス

Venus de' Medici. Marble, 1st century BCE. Uffizi Gallery, Florence
『メディチのヴィーナス』
著作権者表示:Sailko, CC BY 3.0, ウィキメディア・コモンズ経由で
Attribution:Sailko, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons

ウフィツィ美術館が所蔵する、貴重な古代彫刻『メディチのヴィーナス』がトリブーナに展示されています。

フィレンツェ以外のルネサンス

ウフィツィ美術館にはフィレンツェ以外で制作されたルネサンス作品の展示室もあります。

デューラー『マギの礼拝』

Albrecht Dürer - Adorazione dei Magi - Google Art Project
デューラー『マギの礼拝』1504年
Attribution:Albrecht Dürer , Public domain, via Wikimedia Commons

ドイツを代表するルネサンス画家デューラーの作品もウフィツィ美術館に!

ジョヴァンニ・ベッリーニ『聖なる寓意』

Giovanni Bellini - Allegoria sacra
ジョヴァンニ・ベッリーニ『聖なる寓意』1490~1500年頃
Attribution:Giovanni Bellini , Public domain, via Wikimedia Commons

ヴェネツィア派の代表画家ジョヴァンニ・ベッリーニの、いまだに主題が判明していない難解な作品。

盛期ルネサンス

「盛期ルネサンス」のセクションは、ルネサンスの巨匠たちの作品が次々に登場し、「ボッティチェリの間」と並ぶ人気エリアです!

ルカ・シニョレッリ『聖家族』

Signorelli, sacra famiglia di parte guelfa, uffizi, diam. 124 cm
ルカ・シニョレッリ『聖家族』1484~1490年
Attribution:Luca Signorelli , Public domain, via Wikimedia Commons

ミケランジェロに影響を与えたと言われる、力強い作風が特徴のルカ・シニョレッリ作品。

ペルジーノ『フランチェスコ・デッレ・オペレの肖像』

ペルジーノ『フランチェスコ・デッレ・オペレの肖像』1494年

ラファエロの師であるペルジーノの代表作。背後の自然風景の描き方がラファエロによく受け継がれています。

フィリッピーノ・リッピ『マギの礼拝』

フィリッピーノ・リッピ『マギの礼拝』1496年

フィリッポ・リッピの息子フィリッピーノ・リッピの代表作。メディチ家(弟脈)の人々が描かれ、画面手前左端のオレンジ色の衣服がピエルフランチェスコ(コジモ1世の曽祖父)。

レオナルド・ダ・ヴィンチ『受胎告知』

レオナルド・ダ・ヴィンチ『受胎告知』1472年

レオナルド・ダ・ヴィンチの数少ない完成作品のひとつ。20代で描いた初期作品と言われています。

レオナルド・ダ・ヴィンチ『マギの礼拝』

Leonardo Magi
レオナルド・ダ・ヴィンチ『マギの礼拝』1481年(未完)
Attribution:Leonardo da Vinci , Public domain, via Wikimedia Commons

レオナルド・ダ・ヴィンチ未完成作品。この絵が完成しなかったため、上で紹介したフィリッピーノ・リッピの『マギの礼拝』が描かれたとか。

ヴェロッキオ『キリストの洗礼』

ヴェロッキオ『キリストの洗礼』1470~1475年頃

レオナルド・ダ・ヴィンチの師、ヴェロッキオの作品。左端の天使を弟子のレオナルド・ダ・ヴィンチが描いています

ミケランジェロ『聖家族』

ミケランジェロ「聖家族」
ミケランジェロ『聖家族』1504年頃

世界で唯一のミケランジェロが描いた額縁に入るサイズの絵です。

ラファエロ『ひわの聖母』

ラファエロ『ひわの聖母』1505年頃

ラファエロの代表作『ひわの聖母』。慈悲深い聖母の表情がステキ!

ラファエロ『教皇レオ10世の肖像』

ラファエロ『教皇レオ10世の肖像』1518年頃

ラファエロが描いたメディチ家出身の教皇、レオ10世の肖像画。

ピエロ・ディ・コジモ『アンドロメダを救うペルセウス』

ピエロ・ディ・コジモ『アンドロメダを救うペルセウス』1510~1515年

ギリシャ神話がモチーフの作品。一枚の絵の中に英雄の登場からヒロインの救出まで描きこまれています(異時同図法)。真ん中の怪獣の存在感がスゴイ。

自画像コレクション

ウフィツィ美術館は膨大な量の自画像を所持していて、自画像コーナーの作品は入れ替わりで展示されています。

ラファエロ『自画像』

Raffaello Sanzio
ラファエロ『自画像』1506年
Attribution:Raphael , Public domain, via Wikimedia Commons

ウフィツィ美術館で最も有名な自画像はラファエロの自画像。やさしい雰囲気のイケメンですね!

16世紀の作品

16世紀は美術区分では後期ルネサンス~マニエリスム期。2階(現地表記は1階)に展示されています。

パルミジャーノ『長い首の聖母』

パルミジャーノ『長い首の聖母』1535年頃

ルネサンスの次の時代「マニエリスム期」の、誇張された人体表現の典型的例とされる『長い首の聖母』。

コレッジョ『聖母の幼子礼拝』

コレッジョ『聖母の幼子礼拝』1518~1520年

神秘的・甘美的な絵を得意とするコレッジョの作品。

アンドレア・デル・サルト『ハルピュイアの聖母』

アンドレア・デル・サルト『ハルピュイアの聖母』1517年

アンドレア・デル・サルトの代表作。聖母のモデルは美女として名高いアンドレア・デル・サルトの妻だとか。

ロッソ・フィオレンティーノ『リュートを弾く天使』

Rosso Fiorentino - Madonna dello Spedalingo - Google Art Project
ロッソ・フィオレンティーノ『リュートを弾く天使』1521年
Attribution:Rosso Fiorentino , Public domain, via Wikimedia Commons

小さいですが、とても人気があるキュートな作品。

ポントルモ『祖国の父コジモ』

ポントルモ『祖国の父コジモ』1519~1520年

メディチ家の最盛期を支えたコジモ・ディ・メディチの最も有名な肖像画

ブロンズィーノ『エレオノーラ・ディ・トレドと息子の肖像』

ブロンズィーノ『エレオノーラ・ディ・トレドと息子の肖像』1545年

美しい肖像画を描くことにかけては天下一品のブロンズィーノ。メディチのコジモ1世に嫁いだナポリ副王の娘、エレオノーラと息子の肖像画。

ブロンズィーノ『ビア・デ・メディチの肖像』

ブロンズィーノ『ビア・デ・メディチの肖像』1542~1545年

コジモ1世の婚外子として生まれ、熱病のためわずか6歳で世を去ったビアの肖像画。死後に遺影として描かれたと伝えられます。

ヴァザーリ『ウルカヌスの鍛冶場』

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ヴァザーリ『ウルカヌスの鍛冶場』1564年頃
Attribution:Giorgio Vasari , Public domain, via Wikimedia Commons

「芸術家列伝」を執筆したことで知られるヴァザーリの代表作。

ジョルジョーネ?『ガッタメラータの肖像』

ジョルジョーネ?『ガッタメラータの肖像』1501~1502年

ヴェネツィア派のジョルジョーネは確実に本人が描いたとされる作品が少ない謎めいた画家。ウフィツィ美術館ではこちらの作品がジョルジョーネ作とされています。

ロレンツォ・ロット『スザンナと長老たち』

Lotto, susanna e i vecchioni
ロレンツォ・ロット『スザンナと長老たち』1517年頃
Attribution:Lorenzo Lotto , Public domain, via Wikimedia Commons

旧約聖書のエピソードで、人妻であるスザンナの入浴中に関係を迫って老人たちが乱入してくるというとんでもない場面。漫画のふきだしのように、巻紙にセリフが書き込まれているのが面白いです。

ティツィアーノ『ウルビーノのヴィーナス』

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ティツィアーノ『ウルビーノのヴィーナス』1534年
Attribution:Titian , Public domain, via Wikimedia Commons

ティツィアーノの代表作。鑑賞者に挑発する目線を投げている風に見える、官能的なヴィーナスです。

ティツィアーノ『フローラ』

ティツィアーノ『フローラ』1515年

ティツィアーノが描いた花の女神フローラ。ヴィーナスとは違った魅力ですね。ティツィアーノは華やかな美女を描かせると天下一品!

17世紀の作品

17世紀はバロック美術。展示はカラヴァッジョが中心です。

グイド・レーニ『ゴリアテの首を持つダヴィデ』

グイド・レーニ『ゴリアテの首を持つダヴィデ』1605年

グイド・レーニの描く絵は官能的でどこか悲しみが漂う独特の雰囲気があります。

アルテミジア『ホロフェルネスの首を斬るユーディット』

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アルテミジア『ホロフェルネスの首を斬るユーディット』1612~1613年

アルテミジアはこの時期に珍しい女流画家。男性優位の社会への憤りが激しく表現されていると言われる作品です。

カラヴァッジョ『イサクの犠牲』

カラヴァッジョ『イサクの犠牲』1592~1604年

バロック美術の巨匠カラヴァッジョの作品を、ウフィツィ美術館は3作品も所蔵しています。『イサクの犠牲』は緊迫感あふれる作品。

カラヴァッジョ『メドゥーサ』

カラヴァッジョ『メドゥーサ』1592~1600年

ギリシャ神話の英雄ペルセウスが、盾に怪物メドゥーサを映して首を切り落とした一瞬を、生々しく捉えた作品。

カラヴァッジョ『バッカス』

カラヴァッジョ『バッカス』1596~1600年

ギリシャ・ローマ神話の酒の神バッカス。ユーモラスな色気って…カラヴァッジョにしか描けないですね!

まとめ

以上、ウフィツィ美術館の有名作品をサクッと紹介しました。

『ヴィーナスの誕生』『春』以外にも数えきれないほどの名作がそろっているので、ぜひゆっくり楽しんでね!

ウフィツィ美術館の順路、入場方法、予約情報など、もっと詳しいガイドはこちらの記事をどうぞ→ウフィツィ美術館の見どころ!所要時間や回り方を徹底ガイド!

この記事を書いた人
辺獄
辺獄イタリア旅行マニア
イタリア旅行マニアで今まで9回イタリアに足を運んでいます。何度でもイタリアに行く自分のために、イタリア旅行のマニュアルを作成したのがこのサイトです。