【目次】
※当サイトはアフィリエイトブログラムを利用して商品を紹介しています
フィレンツェのドゥオモ(大聖堂)を楽しむための基礎知識!

ローマのシンボルがコロッセオだとすると、フィレンツェのシンボルは、やっぱりあの、バラ色で大きい丸い屋根!そう、ドゥオモ!
ドゥオモとは、イタリア語で、町の中心となる大聖堂を指す言葉なので、ドゥオモと呼ばれる教会は、フィレンツェだけでなく、それぞれの町にあります。
フィレンツェのドゥオモは、正式名称を「Cattedrale di Santa Maria del Fiore」といいます。日本語に訳すと、「花の聖母マリア大聖堂」。
「花の」と形容されている理由は、フィレンツェ自体が花の都と呼ばれているからなのか、このドゥオモの華やかさを表しているのか、ドゥオモに花の形の装飾が施されているからなのか、正確にはわかりません。ただ、このドゥオモに、とてもよく似合っている呼び名であることだけは確かです。
ドゥオモの内部には無料で入れる
外から眺めているだけでも楽しいフィレンツェのドゥオモですが、大聖堂の中には無料で入れます。
無料ということもあり、いつも混雑してはいますが、内部が広いためか、ヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂ほどは人の多さを感じません。
大聖堂内部では、神曲を手にしたダンテの絵や、クーポラ内部に描かれた、ヴァザーリの『最後の審判』などを見ることができます。
有料スポットは共通切符「Biglietto Unico」でしか入場できない
クーポラやジョットの鐘楼、サン・ジョヴァンニ洗礼堂など、ドゥオモ関連の有料の入場スポットは、€15の共通券「Biglietto Unico(ビリエット ウニコ)」でしか入場できません。
たとえば、クーポラに上りたいだけでも、€15の共通券を購入しなければなりません。以前は、別売りしていたんですけどねー。全部を合わせた価格としてはお得になりましたが、共通券でしか各見所に入れないというのは、融通がきかなくなったなーという印象です。
「Biglietto Unico」について

「Biglietto Unico」の概要(公式サイトより)
「Biglietto Unico」は2016年に改定されたばかりなので、まだ情報が不足している感があります。公式サイトに書いてある情報を、箇条書きですがまとめてみました。
価格は€15
クーポラ、ジョットの鐘楼、サン・ジョヴァンニ洗礼堂、クリプタ、ドゥオモ付属博物館に各一回ずつ入場できる
48時間有効
購入後6日以内に使用する必要がある
クーポラ、ジョットの鐘楼、ドゥオモ付属博物館は予約できる(公式サイトには、クーポラの予約は必須と書いてある)
「Biglietto Unico」はどこで購入できる?
オンライン購入(公式サイト)
サン・ジョヴァンニ洗礼堂の北側にある建物内のチケットセンター
ドゥオモ内のクリプタ(地下)入り口
ジョットの鐘楼の入り口
ドゥオモ付属博物館クーポラ入り口では販売していません!
おすすめは、「サン・ジョヴァンニ洗礼堂の北側にある建物内のチケットセンター」です。洗礼堂からドゥオモを正面に見て、左手にある建物の中です。
しっかりしたインフォメーションセンターなので、クーポラの予約をするのも、ここが一番安心だと思います。綺麗なトイレもあります。
「Biglietto Unico」で入れる見どころをご紹介
クーポラ

ドゥオモのクーポラは、上まで上ることができます。
フィレンツェの観光スポットの中でも大人気で、クーポラに上る入り口にはいつも行列があり、30分待ち、1時間待ちなどありましたが、「Biglietto Unico」を購入する際に、予約できるようになりました。
公式サイトには、「予約は義務」「予約は推奨」と二通りの記述があり、どっちだよ!と突っ込みたくなりますが(イタリアではよくあること)、待ち時間を節約するためにも、予約しておいた方がよいでしょう。
上る途中で、ドゥオモ内部に入り、クーポラ内部に描かれたヴァザーリの『最後の審判』を、間近で見られるのが楽しいです。ただし、この『最後の審判』が見える通路は狭いので、混雑時は立ち止まるのが困難で、ゆっくり鑑賞できないこともあります。
夕刻には、ジョットの鐘楼の方向に沈む夕陽を拝めます。
上にも書きましたが、クーポラの入り口では「Biglietto Unico」を販売していないので、切符を購入してからクーポラへ向かいましょう。
ジョットの鐘楼

ジョットの鐘楼にも上ることができます。高さは、クーポラとほとんど変わりませんが、少しだけジョットの鐘楼の方が低いです。
そのためか、クーポラほどは行列ができず、混雑しません。
クーポラに上ると当然クーポラは見えないので、クーポラを間近で見たい方は、ジョットの鐘楼の方がおすすめです。
サン・ジョヴァンニ洗礼堂
サン・ジョヴァンニ洗礼堂とは、ドゥオーモの前に、ちょこんとある八角形のシマシマが可愛らしい建物です。
ドゥオモの子供みたいにちょこんとくっついていますが、実は、ドゥオモやジョットの鐘楼よりもずっと古いもので、中世の建築物です。
内部は、外側からは想像もつかないような、金色のモザイクで天井が覆われています。見学には時間がかからないので、共通券を購入したら、ぜひ入場してみて下さい。
ドゥオモに面している金色の扉が、有名な『天国の扉』で、観光客が群がって写真を撮っていますが、本物ではなくレプリカです。本物はドゥオモ付属博物館にあります。
ドゥオモ付属博物館
ドゥオモ付属博物館は、「ドゥオモの裏手にひっそりとある、観光客がほとんどいないけど、なかなか充実した穴場スポット」と、今までブログで紹介してきたのですが、改装が終了して、事情が変わってきたようです。
今では、すっかり綺麗になり、共通券で入場できることもあり、賑わっているそうです。嬉しいような、淋しいような…いや、淋しくない!皆が、この博物館の魅力に気づいてくれて嬉しいっすよ!
ぜひぜひおすすめなのが、ギベルティの『天国の門』の本物、今にも子供たちの歌声が聴こえてきそうなルーカ・デッラ・ロッビアの『聖歌隊席』、ドナテッロの『マグダラのマリア像』の3つです。
改装後、この博物館に、展望テラスもできたようですね。位置的に、ドゥオモのクーポラがしっかり見えるかもしれません。ぜひ行ってみたいです。
クリプタ
「Biglietto Unico」で入場できるスポットで、唯一私が入場したことがないのが、ドゥオモのクリプタです。
クリプタというのは、教会の地下にある墓所のことで、ここにドゥオモのクーポラを設計したブルネレスキが眠っているそうです。
また、このドゥオモができる前にこの場所にあった教会の、遺構を見ることができるようです。
「Biglietto Unico」についての私見
フィレンツェ滞在において「Biglietto Unico」は購入すべきか?

フィレンツェでやりたいことの一つが、ドゥオモのクーポラに上ることだ、という人は結構多いです。
しかし、そのためには、他の見どころとの共通切符「Biglietto Unico」を€15で購入しなければなりません。
「Biglietto Unico」自体は、€15でクーポラとジョットの鐘楼、洗礼堂、博物館に入れるので、お得な共通券だと思います。
ですが、「クーポラに上るだけでいいんだけど…」という方にとっては、ちょっと不便な抱き合わせ販売となっています。
これは個人的な私の意見ですが、2日以内のフィレンツェの滞在であれば、「Biglietto Unico」の購入はおすすめしません。
「Biglietto Unico」で入れる見どころは魅力的ですし、気に入っているスポットもありますが、2日しかフィレンツェに居られないのであれば、ウフィツィ美術館、パラティーナ美術館、アカデミア美術館、サン・マルコ修道院などの方が優先されるかな…と思います。
クーポラからの眺めは確かに素晴らしいですが、フィレンツェの風景というのは、やっぱりクーポラが見えてこそだと思う私には、ミケランジェロ広場からの眺めや、ヴェッキオ宮の塔からの眺めの方が魅力的でした。
フィレンツェは、本当に見どころが多すぎる町なので、2日以内の滞在であれば、ドゥオモ鑑賞は欲張らず、外からの眺めと、無料で入場できるスポットだけに留めたほうが、フィレンツェを堪能できるのではないかと思います。
ただし、共通券を購入してもクーポラだけ上る!ジョットの鐘楼だけ上る!などのように、目的を絞る場合は、短い日数の滞在でも、「Biglietto Unico」を利用するのもありだと思います(本当に、切符のバラ売りしてほしいですよねー…)。
共通券を買ったら、ドゥオモのクーポラとジョットの鐘楼はどちらにも上るべき?

共通切符を購入してしまうと、どうしても、全てに入場して、元を取りたくなるのが人間というものです。私にも大いにその傾向があります。
しかし、ドゥオモのクーポラとジョットの鐘楼は、あれだけ近い位置にあるので、「クーポラが見える」「ジョットの鐘楼が見える」ということ以外は、上からの眺めはさほど変わりません。
絶対にどちらにも上りたいという方以外は、特に滞在期間が限られている場合は、無理して両方に上る必要はないと思います。
共通券になる前の料金を考えると、クーポラとジョットの鐘楼のどちらか+サン・ジョヴァンニ洗礼堂+ドゥオモ付属博物館だけで、€15はじゅうぶん元が取れますよ!(と、自分に言い聞かせている私)