【目次】


バチカン美術館にはどんな有名作品があるの?
…という疑問に、一気にお答えしていきます!

全部で33の作品・見どころをサックリご紹介します!
バチカン美術館の四大作品
まずは「バチカン美術館といえばこの作品!」という、4つの超有名な美術品をサクッとご紹介します。

「世界史の資料集で見たことある」という作品ばかり!
「アダムの創造」ミケランジェロ

「最後の審判」ミケランジェロ

「アテネの学堂」ラファエロ

「ラオコーン像」

システィーナ礼拝堂の有名作品
ここからはバチカン美術館のエリアごとに分けて、有名作品をひとこと解説付きで紹介していきます!

システィーナ礼拝堂は、バチカン美術館でも観光客に最も人気のあるエリア。ルネサンスの巨匠ミケランジェロの大作がめじろ押しです。
ミケランジェロの天井画

システィーナ礼拝堂の天井はミケランジェロの天井画で埋め尽くされています。その中でも特に有名な絵画をいくつかご紹介します。
太陽と月の創造

神が世界を創造する「創世記」のストーリーが時系列に沿って並ぶ天井画。「太陽と月の創造」では、神が躍動感と迫力を持って忙しく働く様子が描かれています。
アダムの創造

神が最初の人間アダムを創造する場面を描いた「アダムの創造」は、世界で最も有名な絵画のひとつ。アダムの肉体美と、精神性がほとばしるような表情はルネサンス満開!
楽園追放

「原罪と楽園追放」もあまりにも有名な絵画。左で禁断の果実を口にしたアダムとイブが、右で楽園から追い払われる…漫画のコマのような時系列になっています。
預言者ヨナ

「預言者ヨナ」。ミケランジェロらしいダイナミックな身体のひねりが目を惹きます。魚に吞み込まれた逸話を持つため魚が描かれていますが、恐ろしくリアル!
リビアの巫女

均整の取れた美しいポーズが有名な「リビアの巫女」。
デルフィの巫女

超絶美人な「デルフィの巫女」。ミケランジェロはあまり美女を描かないのですが、その気になればこんなにも美しい女性を描けるんですね…!
「最後の審判」ミケランジェロ

システィーナ礼拝堂の入口側に描かれた巨大な壁画「最後の審判」。サイズの大きさ、描きこまれた人間の多さ、ダイナミックな構図に圧倒されます。
「モーセの試練」ボッティチェリ

システィーナ礼拝堂はミケランジェロの天井画と入口の壁画に圧倒されていまいますが、側面の壁画も名作ぞろい。
ボッティチェリが描いた「モーセの試練」の中央に描かれた女性は、「失われた時を求めて」の主人公が恋に落ちる女性に似ているというエピソードで知られています。
「ラファエロの間」の有名作品

「ラファエロの間」は、その名のとおりラファエロと弟子たちの作品で埋め尽くされています。
「アテネの学堂」ラファエロ

ラファエロの大作「アテネの学堂」。中央にプラトンとアリストテレスを配した、古代ギリシャの哲人だらけの超有名な壁画!
「聖体の論議」ラファエロ

「アテネの学堂」のお向かいの壁に描かれた「聖体の論議」。「アテネの学堂」が理性の真理を表しているのに対し、こちらは神の真理を表しているとか。
「パルナッソス」ラファエロ

中央でバイオリンを弾いているギリシャ神話の芸術神アポロンを、ムーサ(芸術の女神)や詩人たちが取り囲んでいる「パルナッソス」。
「枢要徳」ラファエロ

「パルナッソス」の向かい側に描かれているのが「枢要徳」。女性の擬人像によって、左から「勇気」「知恵」「忍耐」という徳を表しているそうです(諸説あり)。プット(翼のある子ども)たちがカワイイ!
「聖ペテロの解放」ラファエロ

「聖ペテロの解放」は、投獄されている聖ペテロを天使が救いに来る、光と闇のコントラストが神々しいドラマチックな作品。
ピオ・クレメンティーノ美術館の有名作品

ピオ・クレメンティーノ美術館は、彫刻作品を主に展示しています。
「ラオコーン像」

世界史の教科書でもおなじみのヘレニズム期の作品「ラオコーン像」。トロイの神官ラオコーンが女神アテナの怒りに触れ、子どもたちとともに大蛇に襲われている苦悶の瞬間を表現しています。
「ベルヴェデーレのアポロ」

「ベルヴェデーレのアポロ」。2世紀くらい(ローマ帝政期)の作品だと言われています。均整の取れた美が賞賛される作品。「ラオコーン像」と同じ「八角形の中庭」に展示されています。
「ペルセウス」カノーヴァ

カノーヴァ作「ペルセウス」。「八角形の中庭」で古代彫刻と一緒に違和感なく並べられていますが、18世紀末頃の作品。「ベルヴェデーレのアポロ」に影響を受けたと思われるポーズを取っています。
「ヘルメス」

ギリシャ神話の伝令神「ヘルメス像」。古代ギリシャのプラクシテレス一派の銅像の2世紀頃の模作と考えられています。
「ベルヴェデーレのトルソ」
著作権者表示:Sailko, CC BY-SA 3.0, ウィキメディア・コモンズ経由で
「ベルヴェデーレのトルソ」と呼ばれる断片的な裸体像。紀元前1世紀頃のもの。ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂の作品に大きな影響を与えたという逸話が良く知られています。
「アンティノウス像」

ローマ皇帝ハドリアヌス帝のお気に入りだった美少年アンティノウス像。皇帝は彼の早すぎる死(18歳で溺死)を悲しみ神格化。多数の像が作られ、そのイケメンぶりが現在にまで伝えられています。
フェリックスのヴィーナス(クニドスのヴィーナス)

「フェリックスのヴィーナス」。息子のクピドを伴った愛の女神ヴィーナス(アフロディーテ)の像で2世紀ごろの作品。「クニドスのヴィーナス」とも呼ばれることもあります。
ピナコテカ(絵画館)

ピナコテカは絵画専門の展示室です。ラファエロの三作品を中心に、必見絵画がそろっています!
「キリストの変容」ラファエロ

ラファエロ「キリストの変容」。ラファエロの最後の作品として知られています。
「フォリーニョの聖母」ラファエロ

ラファエロ「フォリーニョの聖母」。1511~12年頃、ラファエロ30歳の円熟期に仕上げた作品です。
「聖母戴冠」ラファエロ

ラファエロ「聖母戴冠」。20歳頃に描いた、まだ師ペルジーノの影響が伺える作品です。
「キリスト降架」カラヴァッジョ

バロック絵画の巨匠カラヴァッジョの「キリスト降架」。
「聖ヒエロニムス」レオナルド・ダ・ヴィンチ

レオナルド・ダ・ヴィンチの未完作品「聖ヒエロニムス」。
「楽隊の天使」メロッツォ・ダ・フォルリ

メロッツォ・ダ・フォルリ「奏楽の天使」。もとはサンティ・アポストリ聖堂の壁画。聖堂が壊される際に断片的に剝がされて、バチカン美術館に運ばれました。
新回廊

古代彫刻のエリア「新回廊」の必見作品です!
プリマポルタのアウグストゥス

世界史の教科書でおなじみのローマ皇帝アウグストゥス像。保存状態がよく、発見した場所の名前から「プリマポルタのアウグストゥス」と呼ばれています。
ナイル川

「ナイル川」1世紀ごろの作品。ナイル川を擬人化した像で、スフィンクスも一緒にいます。
アルドブランディーニの婚礼
「アルドブランディーニの婚礼」は古代ローマの壁画。愛の女神アフロディーテが、婚礼を前にしてナーバスになっている新婦(中央の白いヴェールをかぶった女性)を慰めている場面です(諸説あり)。
システィーナ礼拝堂を出てすぐの左手の小部屋にあります。見逃しやすい場所にあるので注意!
地図の間

入口からシスティーナ礼拝堂へは長い通路を通りますが、その途中にある「地図の間」は装飾が非常に美しく、人気スポットです。
松ぼっくりのオブジェ(ピーニャ)

展示室の外、入口から左手の方に出る中庭には松ぼっくりのオブジェ(ピーニャ)が飾ってあります。この松ぼっくり、実はサン・マルコ広場近くで発掘された1~2世紀頃の古代彫刻なんです!鑑賞をお忘れなく。
2つの螺旋階段

バチカン美術館の出口には非常に美しい螺旋階段があり、この階段自体が非常に美しく芸術作品のようです。ジュゼッペ・モモが設計し1932年に完成しました。
このジュゼッペ・モモの螺旋階段は、よく「ブラマンテ階段」と混同されます。
「ブラマンテ階段」は、1505年にルネサンス期の建築家ブラマンテが設計した螺旋階段。「乗馬したまま上れる」というユニークな発想の階段です。

Attribution:daryl_mitchell from Saskatoon, Saskatchewan, Canada, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons
こちらの「ブラマンテ階段」は500年以上前の階段ですから、観光客は通れません。ピオ・クレメンティーノ美術館の第11室の窓からのぞくことができます。

「ブラマンテ階段」の場所はわかりにくいので、公式サイトで配布している地図に書き込んでみました!
まとめ
バチカン美術館の有名・必見作品をザッとかけ足で紹介しました!
バチカン美術館のもっとくわしいガイドや、おすすめモデルコースについては別記事にまとめてあります。あわせてご覧くださいませ~!

- イタリア旅行マニア
- イタリア旅行マニアで今まで9回イタリアに足を運んでいます。何度でもイタリアに行く自分のために、イタリア旅行のマニュアルを作成したのがこのサイトです。
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