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当サイトではヴェネツィア観光に、€12で16(実質14)の教会入場がフリーパスになる「chorus pass(コールス・パス)」をおすすめしています。
ですがヴェネツィアには、「chorus pass」では入場できない魅力的な教会もたくさんあります。
このページではヴェネツィアのおすすめ有料教会の中で、chorus passの対象外である教会をご紹介します。
スクオーラ・グランデ・ディ・サン・ロッコ
スクオーラ・グランデ・ディ・サン・ロッコは、サン・ロッコ教会の左側に建つ大きな建物です。
内部は「ティントレット美術館」と言いたくなるほどティントレットの作品だらけで、その数何と70点以上!
この教会にあるティントレット作品だけで、世界中に現存するレオナルド・ダ・ヴィンチ作品の数の約5倍…。ティントレットは筆が速いことで有名だったそうです。
1階部分は、聖母マリアの生涯が物語仕立てで描かれています。1階の作品は、ティントレット作品にしては、落ち着いた作品が多かったです(『受胎告知』はビックリするくらい大天使ガブリエルがエネルギッシュでしたが)。
ティントレットらしさ大爆発なのは、2階部分です。荘厳で、ドゥカーレ宮殿の雰囲気に似ています。天井も壁も、ティントレットの作品でびっしり埋め尽くされています。
ティントレットの作品が好きかどうかは別にして、とにかく「圧倒的なティントレット空間」は一見の価値があります。
「スクオーラ」とは、イタリア語では「学校」を意味する言葉ですが、ヴェネツィアでは、同じ聖者を信仰していた信者会のことも「スクオーラ」と呼びます。各業種ごとにその業種を守護する聖人がいたので、同業者組合の延長のようなものです。
スクオーラ・ダルマータ・サン・ジョルジョ・デッリ・スキアヴォーニ
スクオーラ・ダルマータ・サン・ジョルジョ・デッリ・スキアヴォーニ…とりあえず名前長すぎですね。絶対覚えられません。
私は「カルパッチョのスクオーラ」「龍退治のスクオーラ」などと呼んでました。
このスクオーラは、カルパッチョの連作で飾られています。『聖ゲオルギウスの龍退治』と、『聖アウグスティヌスの幻影』が特に有名です。
カルパッチョ作品は、他のヴェネツィア派画家が描く派手でダイナミックな絵と比べて、どこかかわいらしい素朴な雰囲気がありました。
絵だけでなく屋根や柱の装飾もかわいらしく、内装そのものも見ごたえがあります。2階もあるので、鑑賞を忘れずに。
私がヴェネツィアの教会の中で、一番気に入ったおすすめ教会です!
イタリア語:Scuola Dalmata San Giorgio degli Schiavoni
公式サイト:http://scuoladalmata.altervista.org/
スクオーラ・グランデ・デイ・カルミニ
スクオーラ・グランデ・デイ・カルミニは乙女チックなロココ調の教会。特に女性におすすめしたい教会です。
2階ではロココ画家ティエポロの真骨頂である、ふわふわとした天井画を鑑賞できます。
椅子に鏡が置いてあるので、鏡に映して鑑賞すると、首が疲れません。
優秀な(誤訳のない)日本語パンフレットを受付で借りて、帰る時に返却しました。
マドンナ・デッロルト教会
マドンナ・デッロルト教会は、ティントレット作品を多数所持している教会です。
中でも、右手の壁側にある『聖母マリアの神殿奉献』は、少女時代の凛としたマリアが印象的な作品です。
ヴェネツィアで見たティントレット作品の中で、一番好きでした。
教会の名前(=畑の聖母)の由来となった、近くの畑で見つかった聖母子像と思われる像が、教会の右側の部屋に飾ってありました。
私が訪問した2011年は「chorus pass」で入場できましたが、現在「chorus pass」公式サイトに名前がなく、今は「chorus pass」で入場できない可能性が高いと思います。
イタリア語:Chiesa della Madonna dell’Orto
サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会
サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会はヴェネツィアの教会の中では、かなり大きな教会です。
内部にはベッリーニの祭壇画や、ヴェロネーゼの天井画などがあり、まるで美術館のように多くの絵で飾られています。
教会内部だけでなく、コッレオーニ騎馬像や、隣に建つ白くてユニークな形をしたスクオーラなどが建つ、教会前広場も美しくて見どころがあります。
サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会については、別のページでもっと詳しくまとめています→サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会は広場も楽しめるおすすめスポット!
ヴェネツィアの教会について思ったこと
私がヴェネツィア歩きをした際に意外に感じたのは、ヴェネツィアのこの狭い陸地に、予想以上に多くの教会が建てられていて、しかも大切に保存されていることでした。
商業の町と信仰心というものは、パッとは結びつかないような気もするのですが、現実的な商人たちは、最終的には理屈を超えたものに頼るものなのかもしれません。
現在でも、やや宗教色を帯びたビジネス書は、数多く出版されていますしね。
「chorus pass」で入場できる教会のご紹介は、こちらの記事をどうぞ
- イタリア旅行マニアで今まで9回イタリアに足を運んでいます。何度でもイタリアに行く自分のために、イタリア旅行のマニュアルを作成したのがこのサイトです。
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