【目次】
このページではヴェネツィアのアカデミア美術館観光に役立つ情報をまとめています!

ザックリとこんな内容です!
- アカデミア美術館の見どころと必見作品
- アカデミア美術館観賞に必要な所要時間
- 鑑賞の際に知っておきたい注意事項
- コインロッカーやトイレの情報
ちなみにこのページで扱うのはヴェネツィアのアカデミア美術館です。
ダヴィデ像があるフィレンツェのアカデミア美術館ではありませんので、注意してください!
ヴェネツィアのアカデミア美術館の見どころは?

アカデミア美術館は、ヴェネツィアで最も有名な美術館です。
アカデミア美術館の展示物の多くは、ティツィアーノやヴェロネーゼなどのヴェネツィア派絵画となっています。
ドゥカーレ宮殿で「ヴェネツィア派の絵は結構好きかも…」と思ったら、ぜひアカデミア美術館で、ヴェネツィア派の絵画にどっぷり浸ってみましょう。
アカデミア美術館はヴェネツィアの有名観光名所ですが、サン・マルコ寺院やドゥカーレ宮殿にくらべると混雑していなくて、ゆっくりと絵画鑑賞を楽しめます。

フィレンツェのウッフィツィ美術館とくらべても、あまり混雑していない印象です。
ヴェネツィアは天候が不安定な町なので、雨が降ったり寒さが厳しかったりと、町歩きに向かない日があったら、アカデミア美術館にこもってしまうのもおすすめです。
アカデミア美術館の必見作品を作者別に!
アカデミア美術館で見逃し厳禁の必見作品を、作者別にまとめてみました。
ティツィアーノ

ヴェネツィア派最大の巨匠ティツィアーノ作品は何作かありますが、壁画として描かれた「聖母の神殿奉献」は傑作です。
まだ幼い少女マリアが、凛として階段を上っていく姿が美しいです。
ジョルジョーネ

個人的にアカデミア美術館で、最も好きな作品が、こちらジョルジョーネの「嵐(イタリア語ではLa Tempesta)」。
現存する作品が少ないながらも、抒情詩的な作風でファンが多いジョルジョーネ。
この作品は現在でも何を意図して描かれたのか議論が尽きないそうですが、意味ありげな女性の視線、これから何か起こりそうな背後の稲妻が、見ている者の心をざわつかせます。

私はこの「嵐」を見ただけで、アカデミア美術館に入って満足でした。
ちなみに2019年3月現在、アカデミア美術館はジョルジョーネの「Concerto(=コンサート)」という、これまた謎めいた作品を期間限定で借り入れて、展示しています。
ヴェロネーゼ
アカデミア美術館には、私の好きなヴェロネーゼ作品が多いです。

ヴェネツィアが聖人たちに守られて、レパントの海戦で勝利したことを描いた絵。歴史好きの方は必見ですね。

美女を描くのが得意なヴェロネーゼの本領が発揮されている「聖カテリーナの結婚」。

この他、ヴェロネーゼの大作「レヴィ家の饗宴」が、ヴェネツィアのアカデミア美術館所蔵なのですが、残念ながら修復中で鑑賞できませんでした。
ティントレット

多作で知られるティントレット。
ヴェネツィア滞在中にたくさん見すぎ…と思ってしまうかもしれませんが、アカデミア美術館でもティントレットが待ってますよ~。
中でも傑作なのは「聖マルコの奇跡」の連作。
写真は、ヴェネツィアの守護聖人の聖マルコが、船に乗ったヴェネツィア人を、空から救っているダイナミックな絵です。
カルパッチョ

アカデミア美術館の人気作品のひとつが、こちら。
カルパッチョが、昔の跳ね上げ式だったリアルト橋を描いています。

アカデミア美術館所蔵のカルパッチョ作品は、傑作「ウルスラの物語」の連作もありますが、修復中で最初の1枚しか見れませんでした。

「ウルスラ」は修復中だったのを知っていたので傷つかなかったよ!むしろ1枚でも見れてヨカッタ!
ベッリーニ兄弟
ジョヴァンニ・ベッリーニ(弟)


ジョヴァンニ・ベッリーニの作品は、数点ありますが、なぜかあちこち違う部屋にありました。アカデミア美術館が大規模改装中のためかもしれません。
その中で、特に傑作だと感じたのは「玉座の聖母子」と「ピエタ」の2点。どちらともベッリーニが得意とするモチーフです。
ジョヴァンニ・ベッリーニは作品によってずいぶん作風の違う画家さんなので、違いを楽しみながら鑑賞するのも面白いです。
ジェンティーレ・ベッリーニ(兄)
ジョヴァンニ・ベッリーニの兄、ジェンティーレ・ベッリーニは、弟ほど評価の高い画家さんではありませんが、アカデミア美術館にはお兄ちゃんの傑作が2つあります。


2つとも大きな画面いっぱいに多くの人が書き込まれた、圧巻の作品です。
実際のヴェネツィアを描いていて、昔のヴェネツィアの風景を知る資料としても一級品です。
ティエポロ

「最後のヴェネツィア絵画の巨匠」と呼ばれる、ロココ期のティエポロの天井画もアカデミア美術館で見ることができます。
アカデミア美術館では、天井から外した天井画を、低い目線で楽しむことができます。

教会では、ティエポロの天井画は遠目でしか見れないため新鮮に感じました。
ヒエロムニス・ボス


アカデミア美術館の多くはヴェネツィアの画家の作品なのですが、驚いたのはフランドル派の異色画家ヒエロムニス・ボスの作品を3つも展示していたこと!
ボスの作品は細部がおもしろく、丁寧に鑑賞するとすごく時間がかかります。

私はボスの絵画鑑賞に相当時間をかけましたが、とっても楽しかったです!
ヴェネツィアのアカデミア美術館は絶賛工事中!
ヴェネツィアのアカデミア美術館は、長い長い大規模工事を行っています。
現在もまだまだ工事中で、鑑賞する前にいくつか覚悟しておかなければならないことがあります。
順路表示がない!見たい作品は係員に聞こう!

現在のアカデミア美術館は、大規模な工事を行いながら、できるだけ作品は鑑賞できるように展示しています。
その影響で、もとの展示場所が工事中である作品を、いくつかテキトウに(?)詰め込んでいる感じの部屋もあります。
そのためか、同じ作者の作品でも全然違う場所に展示されていたりしてわかりにくいです。
また、仮の状態で展示しているためか、順路の表示が全くなく、行き止まりに見える壁の向こうに実はまだ展示室が続いているなんてこともあります。
私は最初、1時間弱で館内すべて見終わってしまい、「え?こんだけ!?ヴェロネーゼとか1枚も見てないんだけど!」と焦りましたが、係員に聞いてみると、いくつかの部屋をすっ飛ばしてしまっていました。

いや~。危なかった。係員に確認しなければ、多くの作品を見逃してしまうところだったよ!
アカデミア美術館は改装が終わるまで、いくつかの展示室が見つかりにくい状態が続くことが予想されます。
見たい作品が館内に見つからない場合は、アカデミア美術館内に待機している係員に尋ねることを強くおすすめします。みなさん感じよく対応してくれましたよ!
鑑賞できない大作・名作がいくつかある!

この大改修と関係あると思いますが、2019年3月のアカデミア美術館は、修復中で鑑賞できなかった作品がいくつかありました。
私が気がついた限りで挙げておきます。
- ヴェロネーゼ「レヴィ家の饗宴」
- カルパッチョ「ウルスラの物語」の大半
- ティントレット「サン・マルコの奇跡『奴隷を救うサン・マルコ』」
- ジョルジョーネ「老婆」
- ピエロ・デッラ・フランチェスカの作品

これだけ見れなかったとなると、アカデミア美術館は再訪しなきゃだなあ…。
公式サイトがなかった…けど、できました!

大改装と関係あるかどうかはわかりませんが、ヴェネツィアのアカデミア美術館は、2019年3月には公式サイトがありませんでした。
昔の公式サイトらしきものにアクセスしようとすると、「このサイトやばいよ!」と、ウィルス対策ソフトに全力で止められました(そんなバカな!)。
なので、オンラインで正確な開館時間や入場料を調べることができず、宿泊したホテルでも尋ねてみましたが、公式サイトが見つけられず困っていました。

結局、サン・マルコ広場の観光インフォメーションで確認しました。
で…ようやく、ヴェネツィア・アカデミア美術館の公式サイトはできあがったみたいです!→http://www.gallerieaccademia.it/
英語版(http://www.gallerieaccademia.it/en)はまだ情報が少ないですが、開館時間や入場料は確認できます。
アカデミア美術館に必要な所用時間は?

アカデミア美術館の観賞に、私がかかった時間は2時間半です。
ですが、私はかなりじっくり観賞するタイプで、しかも順路をすっ飛ばしてしまったせいであちこちウロウロしました。
平均的な所要時間としては、1時間半~2時間程度だと思います。
また改装中のためか、2019年3月の時点で、アカデミア美術館内に休憩に使えるカフェがありませんでした。
そのため現在の状況では、長居したくても休憩ができず、長時間の滞在は難しいです。
アカデミア美術館は予約が必要?
ヴェネツィアのアカデミア美術館は、サン・マルコ寺院やドゥカーレ宮殿、リアルト橋周辺にくらべると、それほど混雑していません。
よほどヴェネツィアが混雑している時期でない限り、アカデミア美術館の予約は必要ないです。
コインロッカーは無料で使えます!

ヴェネツィアのアカデミア美術館は「荷物預かりは有料」という情報を見たことがありますが、2019年3月は無料で使えるコインロッカーがありました。
使用後にコインが戻ってくる仕様です。
アカデミア美術館のトイレ情報
アカデミア美術館のトイレは、地下と1階にありました。
地下のトイレにはエレベーターを使って行くことができます。
1階のトイレは、一度展示室を出て、切符売り場の近くを通っていきます。
この1階トイレの近くにも展示室があり、私はトイレに行ったおかげでその展示室に気づきました。
入館者はこの展示部分には気づいていない人が多く、ほとんど人がいませんでした…。
この1階のエリアにはティエポロ作品があるので(2019年3月の時点。一時的な置き場所の可能性もあります)、鑑賞を忘れないようにしましょう。
アカデミア美術館
イタリア語:Le Gallerie dell’Accademia
公式サイト:http://www.gallerieaccademia.it/
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- イタリア旅行マニア
- イタリア旅行マニアで今まで9回イタリアに足を運んでいます。何度でもイタリアに行く自分のために、イタリア旅行のマニュアルを作成したのがこのサイトです。
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