【目次】
ヴェネツィアといえば運河の町ですが、それに劣らず楽しめるのが、迷宮状になっている陸の部分の町歩きです。
ヴェネツィアは陸の面積が限られているため、驚くほど狭い路地が網の目のように張り巡らされています。
ヴェネツィアは物価が高く、観光のための入場料もやや高めですが、ヴェネツィアの町並みを歩いて楽しむだけなら無料です!
ヴェネツィアほどの独特の景観を持つ町なら、歩くだけでじゅうぶん観光を楽しめます。
このページでは、ヴェネツィアの町歩きの途中で立ち寄りたい、おすすめスポットをご紹介します。
オルセオロ運河
オルセオロ運河(Bacino Oeseolo)は、サン・マルコ広場のサン・マルコ寺院の反対側から、北へ出た場所にある運河です。
オルセオロ運河はゴンドラの停泊場所になっていて、美しい観光ゴンドラが運河にたゆたっている優雅な姿を見ることができます。
私みたいにカメラ苦手な人間には、ゴンドラが停まってくれているため、写真撮影しやすいスポットですよ!
ボーヴォロ階段
オルセオロ運河から少し西側にあるボーヴォロ階段(Scala Contarini del Bovoro)は、ヴェネツィアのひそかな人気者で、私も大ファンです!
ボーヴォロは「かたつむり」という意味で、かたつむりみたいな螺旋階段が軽やかに重なっている姿が、とってもカワイイです。
ボーヴォロ階段は狭い路地の先にあり、普通にヴェネツィア歩きをして通りかかるような場所にはありません。
入り口は非常にわかりづらいですが、このような小さな表示があります。見落とさないようにしましょう!
ボーヴォロ階段は外から眺めるだけなら無料ですが、有料で階段を上まで上ることもできます。
暗殺者の小道
ボーヴォロ階段の近くには暗殺者の小道(Rio terra dei Asassini)と呼ばれる道があります。
なぜこんな物騒なネーミングがされたかというと、この小道は…
いかにも暗殺者が潜みやすいような、曲がり角が続いているのです。
しかし…「暗殺者の小道」なんて名前がついたら、私は絶対にこの道を通らないですよ!
もしかしたら物騒な事件を防ぐためにも、こんな名前をつけたのかもしれませんね!?
天国の道
「暗殺者の小道」から一転、「天国の道(Calle del Paradiso)」と美しい名前で呼ばれる道をご紹介します。
「天国の道」は、橋を渡った先に、マントを広げたマリア像が待っているゲートからはじまる、雰囲気のよい小道です。
この「天国の道」はかなり気に入ったので、もっと詳しい記事でご紹介してます!→ヴェネツィアの美しい路地!聖母が見守る「天国の道」を歩こう
リアルト橋を見る穴場
ヴェネツィアでカナル・グランデ(大運河)を眺めるスポットといえば、リアルト橋が大人気。
ですが、リアルト橋はいつも大混雑しているのと、リアルト橋からはリアルト橋が見えないというデメリットがあります。
リアルト橋と大運河のスペクタクルな眺めを楽しめる穴場スポットが、レメール小広場という知られざるスポットです。
このレメール小広場は、知らなければたどり着けないような路地の先にあります。
別記事でくわしく説明してますので、興味のある方はこちらをごらん下さいませ→ヴェネツィアでリアルト橋と大運河を眺める秘密(?)の穴場スポット!
ミリオンの中庭(マルコ・ポーロの家)
レメール小広場から近い場所ですが、こういう、つい下をくぐりたくなるような、素敵なビザンチン風装飾が施されたトンネルがあります。
ココをくぐると…
真ん中に井戸があり、いかにもヴェネツィアらしいかわいらしい窓が並ぶ広場に出ます。
この広場では、さかんに写真撮影をしている観光客の姿が…。
実はこのミリオンの第二中庭(Corte second del Milion)と呼ばれる広場は、マルコ・ポーロの家の中庭だと言われています。
「ミリオン」とは、マルコ・ポーロの話が大げさすぎて「百万ほどのホラを吹く」ということからつけられた名前だそう…。
さんざんな言われようだな、マルコ・ポーロ…。
サンタ・マリア・デイ・ミラーコリ教会周辺
サンタ・マリア・デイ・ミラーコリ教会は、教会自体が素敵ですが、その周辺の風景が美しいことで知られています。
私もヴェネツィアの小路で、かなり好きなエリアのひとつです。
このあたりは風景が素晴らしいため、観光ゴンドラの定番ルートとなっていて、ゴンドラが通るおかげでさらに風景が美しくなるという相乗効果になっています。
サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会周辺
サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会も、教会自体も見どころいっぱいですが、教会前の広場自体が美しいです。
サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会周辺の見どころについては別記事にまとめましたので、あわせてご覧ください→サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会は広場も楽しめるおすすめスポット!
ゲットー・ヌオヴォ
ヴェネツィア北部の、カンナレージョ地区と呼ばれる地区のさらに北の方は、あまり観光化されていません。
その観光化されていないエリアに、ゲットー・ヌオヴォと呼ばれる広場があります。
この広場を含む運河に囲まれた島がまるごと、ヴェネツィアに住むユダヤ人が隔離されて生活していたエリアです。
今でも広場には、少しですがヘブライ語で書かれたパネルがありました。
もともとこの場所には鋳造所があり、鋳造所のことをヴェネツィア語で「ゲットー」と言い、このエリアを指す言葉としても使われました。
後に「ゲットー」は、ユダヤ人を隔離した地区を指す言葉として、ヨーロッパに広まったため、ヴェネツィアは「ゲットー」発祥の地となりました。
このゲットー・ヌオヴォで生活したユダヤ人に対し、ヴェネツィアが他のヨーロッパ諸国とくらべて、特別厳しい迫害を加えたというわけではないそうです。
ただし、ナチスが北イタリアに侵攻した後は、ここゲットー・ヌオヴォに住んでいたユダヤ人もホロコーストの犠牲となりました。
広場には迫害の様子を描いたモニュメントが置かれ、花も添えてありました。
華やかな観光地ヴェネツィアとは思えないような、静粛さのある広場です。
運河の上の八百屋さん
ヴェネツィアの南部、サン・バルナバ広場近くには、運河の上にボートを浮かべて、その上で野菜を売っている名物の八百屋さんがあります。
陸地部分が限られているヴェネツィアで、運河の上でお店を開いちゃおうなんて、斬新なアイディアですよね。
地元のヴェネツィア市民たちは、頻繁に足を止めてこの八百屋さんで野菜を購入していました。
ただの見世物ではなく、しっかり地元の生活と密着しているのが素敵ですね。
拳固の橋
この「運河の上の八百屋さん」のすぐ近くにかかっている小さな橋には、足跡がついています。
この橋は、昔、決闘に使われていて、この位置に足を置いて決闘をスタートしていたと言われています。
運河に落ちたら負けという、いかにもヴェネツィアらしいルールもあったそうです!
まとめ
以上、ヴェネツィア散歩の途中に立ち止まりたいスポットのご紹介でした!
ここで紹介した多くの立ち寄りスポットは、「迷宮都市ヴェネツィアを歩く」という本で知りました。
この本は日本で読んで、興味があったスポットは地球の歩き方の余白にメモしておいたのですが、さすが迷宮ヴェネツィア、探すのに苦労した場所もたくさんありました。
迷子にならないためには、本自体を持って行くのがよいですが、ヴェネツィアの迷宮で迷子になるのもまた一興。
ミラーコリ教会近くのパラッツォ・ヴァン・アクセルと言うお屋敷はとうとう探し出すことができませんでした。
どうぞ、ヴェネツィアでは等身大の迷路を楽しんでくださいね!
- イタリア旅行マニアで今まで9回イタリアに足を運んでいます。何度でもイタリアに行く自分のために、イタリア旅行のマニュアルを作成したのがこのサイトです。
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